岩手県二戸市の稲庭岳という、修験道の山の山頂近く、岩誦坊(がんしょうぼう)という湧き水場がある。地元の人も水を汲みに来る名所で、原生林の深い稲庭岳の大地が磨いだ綺麗な水がこんこんと湧き出ているのだ。いつもここに来るときには500mlのPETボトルを持参するのだが、必ず後悔するのだ、「なんで2リットルのボトルを用意してこなかったんだろう!」と。さきほど東京に持ち帰ったこの水に極上の茶葉で煎茶をいれた。とろけるように甘く旨い、喉の奥に香りがへばりついて離れない甘露となった。
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