やまけんの出張食い倒れ日記

いきなり降って湧いたような農協改革案に、いま農業界は騒然。「農業とJAの実態をまったく識らない素人の作文」と言われる規制改革会議の提案を巡る議論を理解するために。

はい、この1週間というもの「なんでやまけんこのこと書かないの?」といろんなところからつきあげられまくりです。 いや書きたいけどね、これ日々状況が変わっていく、最大のホットイシューなんですよ。今週だけで身内の勉強会が3回開催されます。関係者激震。

確実なのは、この改革案が全部通ったら、本当に戦後農政で最大の転換点になるかもしれないということ。もちろんその中には「よい改革」と「悪い改革」が含まれると思うんだけれども、事実上「農協解体」になってしまうこの提案は、全体的に観ると国益を損ねるほうが多いんじゃないかな、と思う。

僕は単純な現状保護論者ではないつもりだが、いまの状況はどうみてもオカシイ。何がオカシイかというと、大新聞の報道が判を押したように「これまで農協は農家の自由を妨げてきた。農協改革案はそれを開放する」というような論調になっていることだ。

しかし「全中の廃止」や「全農の株式会社化」などは、おそらく一般の人にはわかりにくいだろう。そしてそのわかりにくいところにつけこんで、あたかも「全国組織である全中が各地の単位農協をがんじがらめに縛っている」というような書き方をしている。

確かにそういう側面もある。けどね、それ以前に全中は農協グループ全体の声を政治に届けるためのロビー組織でしょ。政府も経済界もその勢力が邪魔だから排除したいのである。そんなことは農業に足を突っ込んでる人なら普通にわかるのだけれども、そんなことをわかりやすく解説する解説記事はない(反対論者のインタビューは若干あるようだ)。

それはフェアじゃないでしょう~!両論併記がメディアのタテマエじゃないの?タテマエすら守ってないんじゃあね。

ということで、まずは農協の組織、とくに全中とか全農とかが何をしているところなのかをわかって欲しいので、メルマガの過去記事ですが、紹介します。

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農協という組織について批判する人がよくいるけれども、意外にそういう人に限って農協がどういう形態で、何をやっているのかを知らない人が多い。そこで、農協がやっている業務について整理した。よく「農協を解体して民間に任せる方が」みたいなことを言う人が多いが、そんなに簡単な話ではないということの一端を垣間見ていただければと思う。

JA関係者は読まないでね~ というのは、やましいこと書いてるからではなくて、JAからみれば当たり前のことしか書いてないから。

この記事はシリーズ化していくことになると思う。その第一回で、その記事だけで6000字になっちゃった。それにくわえて佐藤達夫さんによる「本当に活きた栄養解説」、僕らの「日記」(意外にこれが評判いい)という内容で、約16000字。

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で、これを読んだ上でどうこの問題を読み解くのか、は後日、、、