ニコン D800 タムロン90mmf2.8マクロ 1/125 f16 SB-900
さいきん、都内でもちらほら見かけるようになった、三重県四日市周辺で愛されている「とんてき」、これもガッツリ系ランチとしては最高峰といえる料理である。
「豚テキってつまりは、豚のステーキだろ?」と思ったら大間違いだ。四日市のとんてきは約60年前にはすでに成立していた、由緒正しきご当地グルメなのである。分厚い豚肉にグローブ状の切れ込みを入れ、丸のまんまのにんにく数粒と一緒にソテーし、甘辛い醤油ベースの特製ソースで炒めあげたものだ。
とにかく四日市ではこれが普通に家の食卓でも出てくる、というのは「そんなに特別なものですかねぇ?」と首をかしげる四日市出身でちょっと「劇団ひとり」に似ている県職員に教わった。彼らはどうやらトンテキがワールドワイドな料理だと思っているらしいのだ。
四日市とんてきを出す店はごまんとあるが、ルーツに最も近いと言われるのがこの「まつもとの来来憲」(“軒”じゃないのがミソ)だそうだ。もちろん、もっとコアな味付けの店はたくさんあるらしいのだが、やはりここを食べてからバリエーションを愉しみなさい、ということらしい。ちなみに四日市のご家庭では普通にお母さんがとんてきを作るので、店の味を知らんという人もたまにいるそうだが!つまり郷土料理化しているといっても過言ではないのだ。
ご覧の通り過激な厚みの豚肉の上にゴロッと乗ったニンニクが目立つが、いちばん破壊的な視覚効果を生み出しているのは、千切りキャベツが浸るくらいのラードの海である!すげぇっ
上品や洗練ということばから最もほど遠い距離にあるこのとんてき、白飯を食い進むおかずとしての推進力はバツグンで、大盛り飯を楽に食い尽くせる味の濃さである。来店客は女性でもふつうに「大とんてき定食」を平らげている。誰もがスタミナ満載になること間違いなしの逸品!
「つぎにいらっしゃったときは、もっとコアでヘビーな店にお連れしますよ、、、」
楽しみにしてるぜ!
■まつもとの来来憲
三重県四日市市松本2-7-24
059-353-0748