俺的にはぜーったい、つぎは「宮崎うどん」が来る!と思っているのだけれども、まだその波が来ないようだ。なんでだろう、、、宮崎のうどんは実に素晴らしく根付いた郷土文化なんだけどな、、、
ちなみに宮崎でもさぬきと同じように、朝ごはんにうどんを食べるというのが日常的で、多くの店が早朝営業をしている。この日も、朝のうちに大根やぐらを観に行くため、早めに出てうどんを食っていくことにした。
店は、かの「おくのうどん」である。そう、宮崎市民が心から愛する、宮崎うどんの代表といえる一角をなす店だ。実はまだ来たことがなかった。だってみんながこだわりの店にばかり連れてってくれるものだから、一番のスタンダードにまだ行き着いていなかった、ということである。
街道沿いにあるこの店、なんと小道を挟んですぐ隣もうどん屋さん!
でもこの豊吉うどんは姉妹店というか、元祖のつながりがある店らしい。そもそもこのおくのうどんという店は「きっちょううどん」という名前だったそうだが、いろいろなことがあってこの名前を使えなくなった。ちなみに、いま宮崎市内には「きっちょううどん」というチェーン店があるが、これは宮崎の人に言わせるとまったくの別物。その辺のいきさつは、「おくのうどん」や「きっちょううどん」で検索してみると、色々出てくるので、識りたい人はどうぞ。
さて、朝のおくのうどん、もう駐車場には車が並んでいます。
ひろびろとした店内。僕らは座敷に座っている。うどんだし、回転が異様に速いので(笑)、お客さんがワッと入っても、10数分でいなくなるという、飲食店としては実に理想的な環境だ。
まずは注文するのだが、実に嬉しくなっちゃうメニューである。
間に柱が入ってる部分は写真に撮れなかったので許せ。どんなに食っても200~300円台、スペシャルで430円である。さすがコナモノ、安い!
品書きを見ると「じゃこ天ぷらうどん」と「じゃこ天かうどん」というのがある。後者の「か」というのは一体何なのか?
「あ、それはね、天カスのことです。関東のたぬきってことなんです」とうどん玉を湯がくお母さんが教えてくれた。なるほどね!
ということで、僕はじゃこ天玉かうどんをお願い。つまりじゃこ天+卵+天かすである。うどん玉をざるに入れて湯で温め、丼に入れて具を載せ汁を注ぎ、1分以内で出てきます。
うおーむ、素晴らしきプレゼンテーション!
ちなみに店内はもろに煮干し、ジャコの匂いがもわーんとアトモスフィア充満している!煮干し文化圏である愛媛県の味を食べて育った僕としては、実に実に懐かしく、標準的な香りである!
一口だしをすすると、やっぱり煮干し!という滋味。薄口に見えるだろうが、宮崎人は甘じょっぱいのが好き。ここの汁もやっぱりほんのり甘く塩気はばっちり、小麦のうどんをどれだけでもすすれる味だ。でも、全体的に優しい味わいである。
じゃこ天は愛媛県の南予地方のようにジャリジャリと小骨が入っているということはない。が、灰色のすり身をそのまま揚げた、懐かしき味だ。
さあそして宮崎うどんを宮崎たらしめる麺は!
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお や、柔らかい!
いままで食べた宮崎うどんのなかでブッチリ切りの軟度である! 本当にコシなし!
しかしこの柔らか麺が煮干し味のダシに合うことこのうえない。朝ご飯にこれ以上の消化の佳さはないでしょう。食べたはしから吸収されそう。糖質制限している人は絶対に食べてはいけない食べ物だ(笑)。
一緒に頼んだ鶏めしおにぎり60円も美味しい!これ、もしかして親鳥の肉かな?
待ち合わせていたフーデリー宮田武虎と、宮崎焼酎研究会の稲葉勇介さんとも合流。いや、それにしてもいいうどんでした。
ちなみにこちらは、さつまあげうどん。
清いたたずまいです。うーん、また行きたい!ご馳走様でした、、、