nikon D800 24-70mmf2.8 1/125 F8 SB-900使用
俺はもう何年か前から「コシのない、宮崎うどんの時代がきっと来る!」と唱え続けているのだけれども、まだ時代は来ない(笑)。でも、俺の中では断然、さぬきよりもこっちの方が好きなのである。宮崎のうどん。いりこだしベースだがとにかく味わいが甘濃ゆい感じ。麺に明確なコシはみられず。でもこれが優しくて美味しくて、やはり朝から開いている店、多し。
そんな宮崎のもう一つのルーツ的食材が親鳥。つまり、卵を産み終わった鶏さんですね。通常の国産若鶏(ブロイラー)が48日前後で肉になり、地鶏品種は80日以上と定められていて、だいたい100日~120日程度で出荷するものが多い。それに対して親鳥は500日以上経っているので、若鶏などからすればとにかく堅い。が、しかし、味の深さと出汁の美味しさでは若鶏はまったくかなわない。宮崎ではこの親鳥を食べる文化がまだまだ残っているのだ。
「なので、うちの空港の新名物として、このしっかりした鶏肉で出汁をとったうどんを出すことになりましてね!」
と紹介してくれたのが宮崎空港ビルの長濱社長だ。ガンジスカレーを至るところで紹介しまくった結果、かなり人気を呼ぶようになったということで、僕はなぜかこの空港ではすぐに見つけられてしまうようになって、よく応接室でお茶をいただくようになっているのである。
「なんなら今から食べにいきましょう!」
ということで早速、職員用通路を通って(レアだ!)、出発ロビーへ。
このスペースでは昔からガンジスカレーを食べることができていた。
そのガンジスカレーもいまや単体だけではなく、生ビールセットがあったり、チキン南蛮カレーが出ていたりする!チキン南蛮カレー、これがまた旨いんだよ。ルーはガンジスルーではありません。
さてそこに新たにこの宮崎赤鶏ぶつ切りうどんと、宮崎県産牛肉うどんが並んでいる。
この宮崎空港ビルはきっちり、実にきっちりとフードメニューをやっていて、ちゃんと厨房で仕込んだ汁と具材、その場でうどんを湯がいたのを盛り込んでくれる。
これが赤鶏ぶつ切りうどんだ。
「もうね、骨付きのぶつ切りの鶏肉。堅いのをしゃぶりながら食べるのが昔からの宮崎の文化なんですよ~」と長濱社長がニコニコしながら仰る。
まさにぶつ切り!骨があるのでご注意を。しかし本当にギュッとうま味の詰まった鶏肉です。これをつまみにしながらうどんを啜るという趣向だ!
ええ、それはもう美味しいのです。空港の出発ロビーで出てくるうどんのレベルじゃないね(笑)
こちらは牛肉うどん。600円と高めだが、それはもう宮崎県産牛だからね。
これでも満足できない人はぜひチキン南蛮カレーをどうぞ(笑)
何度でも言うけれども、羽田空港で出てくる業務用レトルトあたためてベタッとしたご飯にかけるだけの、こんなんで金取るなカレーとは比べものにならない出来です。
赤鶏うどんとチキン南蛮カレーを食べたら、さすがに腹一杯。いったい宮崎空港のフードメニューはどこまで行っちゃうんだろうね。
でもまだ課題がある。宮崎の至宝・郷土食ナンバーワンである「冷や汁」を出発ロビーで食べることができるようになっていないのが問題である。トロピカル冷や汁とか変わり種冷や汁ではなくて、スタンダードど真ん中の冷や汁。これを出発ロビーで食べられるようになった時こそが、宮崎空港のフードメニュー完成の瞬間であると、個人的には思っている(笑)
ま、それはともかく、宮崎空港についたら、まずは出発ロビーを出る前に赤鶏うどんを食べるといいかもしれない。これ、空港内の他の場所ではたしか食べられないのです(笑)