このブログでは2011年4月より、被災地への炊きだしをするシェフ達に対する支援金募集活動をしてきました。
■https://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2011/05/post_1711.html
一年経ってからも、用意した口座にはずーっと皆さんからのご厚意の支援金が入金されてきました。これを被災地で活躍するシェフ達の活動に使ってもらうということを続けてきましたが、そろそろ一定の役割を終えたかと思います。この5月で終了としようと思います。
以下、支援金を振り込んでくださった方全員に出しているメールを引用。
やまけんです。
いつも炊き出し支援をささえてくださり、ありがとうございます。
さて、この4月一杯までの支援額、なんと1千200万円を超えました。すごい数字だと思います、、、2011年の4月から始めて、ちょうど2年が経過しました。岩手・宮城の沿岸地域にてシェフ達が炊きだし活動をしてきたわけですが、そろそろこのプロジェクトも役目を終える時期が来たのかな、と思います。ロレオールの伊藤シェフとお話しをしたところ、最近は炊きだしを控えているとのこと。なぜかというと、すでに被災地でも営業活動をするために立ち上がった飲食店がいくつかあるそうです。せっかく立ち上がったのに、無償で炊き出しをする活動をしていては、そこのお客さんを奪ってしまうことになるからです。そういうことから、いまは沿岸部で飲食や加工食品を始めようとする人達のアドバイスなどに注力し始めているとのことでした。
一方、レストランあさひやの原田シェフは変わらず被災地の仮設住宅に住む方々に支援を行っています。ある程度若い世代はいいのですが、やはりご老人や子供はまだまだ支援を必要としている。そこで原田シェフはそういう人達のところにいき、料理教室などをすることで活力を得て欲しいと活動しています。
いま、ありがたいことに口座には100万円程度の残高があります。これを、伊藤シェフと原田シェフの今後の活動費として分配して、本プロジェクトをいったん閉じたいと思います。
この二年間、様々な方が振込をしてくださいました。なかには、1000円を毎月とか、残業代を毎月といった方もいらっしゃいます。四国の松山の焼き鳥店さんは毎月、まとまった金額を振り込んで下さいます。ある方はなんと毎月のように10万円、総額で250万円を超える振込をして
いただいています。日本という国はやっぱりすごいなあ、と思います。みなさまの心の声は、確実に被災地に伝わりました。このプロジェクトのクローズとして、久しぶりに私も被災地に足を運ぼうと思います。本プロジェクトに関わったシェフ達に話を聴き、そして可能な限り被災地にも行って現状を確認し、その顛末をレポートにしたいと思っています。
一つだけ皆様に御願いがあります。いままで、このプロジェクトの運営をしてきた株式会社グッドテーブルズは、運営にあたって一銭もいただいておりません。震災後、雨後の竹の子のように様々な「支援」のスキームが出てきましたが、多くが「運営費」や「口座管理料」などという名目で人件費や経費を支援金から捻出しているものでした。
「それって、支援と言いながら、支援金にぶら下がったビジネスじゃん」
と思ったので、それだけはやりたくなかったのです。
ですが、最後のクローズにあたって、岩手へ行く旅費の数万円と、インタビューのテープ起こし料のみ、口座から拠出させていただいてよろしいでしょうか。かなりの作業量になると思うのでここだけはご理解いただければ幸いです。いままで様々なシェフとお付き合いができました。
前沢ロレオールの伊藤シェフ
大船渡ポルコロッソ山崎シェフ
金ヶ崎サバービアの及川シェフ
千厩あさひやの原田シェフ
彼らの話を聴くのが、いまから楽しみです。時期は確約できませんが、必ず正式な報告を差し上げますので、お待ちください。
ということで、口座自体は残しますが、そろそろこのプロジェクトをクローズとします。これまでのご支援、ありがとうございました!
ブログにはあまり掲載してこなかったのですが、この支援によってかなりいろんなストーリーが生まれたのです。本当に、支えてくださった皆様に感謝。さて、いつごろ沿岸部に行けるだろうか、、、