さあて、ようやくイズミル編がこれで終了します。二日間ですよ、二日間。それに15編も費やすほどに中身が満載。本当は掲載した写真のアザーカットが数百枚あるわけなのですが、、、(笑)
最後のディナーは、イズミル州カルシヤカ市が直営するレストラン「Karsiyaka Belediyesi Sosyal Tesisi」に招かれた。
Photo by Yusuke AOKI
カルシヤカ市は、市営のレストランが多いのだろうか。日本でも第三セクターが運営する飲食店をもつ市町村は多いので、なんとなく想像は付くのだが、カルシヤカの場合はむちゃくちゃに席数の多い大店で、そこに客がかなり入っているのが印象に残った(とはいっても2店しか行ってないけどね)。
さて、この最後の晩、一日目に僕らを歓待してくれたシェブナムさんご夫妻やネリヒさん、そしてムラッツ達も集合してくれた!
Photo by Yusuke AOKI
なんか、昨日初めて会ったばかりなのに、なぜかもう懐かしいという感じがした。嬉しいじゃないか、、、
あっ 運転手君まで一緒だ!なんだよ、一緒に食べようよ〜
さてこのレストランは肉のグリルを食べさせる店だとのこと。なんだか、どちらかというとトルコ伝統料理ではなくて、トルコの人たちがブラジル風のシュラスコ的な肉を食べに行く感じのレストランであるようだ。
でも、トルコの場合、そういう外国の料理であっても必ずトルコ料理があるというのが定石みたいで、結局はミクスチャーになっている。
客席に隣接した焼き場では、こんな感じでケバブ料理を焼いている。
肉が陳列されたよこで、、、
こんな炭火グリルでガンガン肉を焼いている!
そのまた横では、僕が大好きな、タマネギのスマック和えともいうべきサラダを作っている!
僕はこの旅で、それまでも阿佐ヶ谷「イズミル」で美味しい美味しいと思っていた、トルコのスパイス文化に完全にノックアウトされてしまった!
スパイスというと、トウガラシ系の辛味か、カレーに使われる各種の強い香りのスパイスを想像してしまう。けど、スパイスにはもっと微妙な味わいと香りをもったものが多い。トルコ料理は日本人にも親しみやすい優しい味のものが多いので見過ごされがちだが、実に多様なスパイスを使っているのだ。そのスパイス群は、日本では使われないものがとても多い。だから、僕もうまく表現することができない。興味のある人はトルコ料理を勉強してみてほしい。実に魅力的な料理体系であることは保証する!
このパン、中空でプワンと膨らんだパンだ。
トルコ人は米も食べるが、圧倒的にパンやパスタ、挽き割り小麦をそのまま蒸したりした、いわゆる麦ものが多い。
はい!阿佐ヶ谷イズミルの必殺美味しい料理である「ラフマージュン」がここでも出ました!
阿佐ヶ谷イズミルではこれにトマトとルッコラを巻いてレモンをかけてかぶりつくけど、本日は前菜の一部なのでこのまんま。けど、旨い!
もちろん、魅惑的な肉料理も運ばれてくる。
こちらは、すっかりこの旅で好きになった、トルコ国民がほぼ毎日食べてるソーセージ。
トルコ伝統料理ってわけじゃ無いけど、次から次へと肉が出てきます。
Photo by Yusuke AOKI
Photo by Yusuke AOKI
と、ここでなんとカルシヤカ市長さんが登場!
Photo by Yusuke AOKI
なんと僕らに挨拶するためにこの店に寄ってくれたという。
「ようこそカルシヤカへ!旅はいかがですか?カルシヤカはいいところでしょう?」
ええ、ええ!
カルシヤカ素晴らしい。私は本気でここに住みたくなりましたよ。
「え?ホント!?大歓迎ですよ!」
市長さん、レストランの厨房を全て案内してくれる。
Photo by Yusuke AOKI
予定の合間を縫ってきて下さった市長さんに感謝。なんだかねぇ、本当に日本人が来たってだけでこんなにもてなしてくれるのは一体、なんでなんでしょうねぇ。我々日本人はその愛情の百分の一もトルコに返してない気がするねぇ。
さあて、本日のメイン料理!?
それがパトルジャン・ケバブ!
パトルジャンはナスのこと。つまりナスが主役のケバブ料理だ。
運ばれてきたのは太いナスと挽肉の団子を串焼きにしたものだ。これをそのまま食べるのかと思ったらさにあらず!これはたんに「焼いただけ」状態。ここからすごーく手間がかかった工程を経るのだ!
まずは、なんと焼いたナスを皿に載せ、ナイフとフォークを使って開きの状態にして、皮以外の内部の柔らかな身肉だけをとっていく!
今度は別皿で、肉団子のケバブをほぐす!
そしたらその二つを混ぜて、、、
これまた焼いたトウガラシを細かく刻んで混ぜる!
お次は焼きトマト!
さあここでスパイスの出番です。なにがなんなんだかサッパリわからないけれども(ゴメン)、数種のスパイスを加えて混ぜる!
これをよーくミックスして、、、
ああっと そうなるのか! クレープ状の生地の上に、いま混ぜたナス肉スパイスのフィリングを載せていく!
それをなおかつ、ロールした!
Photo by Yusuke AOKI
Photo by Yusuke AOKI
これが、パトルジャン・ケバブの完成スタイル!
あのね、これ、最高です!とおっても美味しい。
やっぱりナス(パトルジャン)はトルコ国民にとって無くてはならない野菜なんだね。扱いが他の野菜よりも上のような気がする。
美味しい料理に、、、
素晴らしき仲間!
これ以上、何にも要らないね。
満腹の腹を抱えて外に出る。けれども皆すぐには別れない。シェブナムさんの夫君であるHassanさんが、じーっと僕らを見て「別れるのが寂しい」と言う。それが、俺らもなんだよなあ、、、なんなんだろう、たったの二日なんだけど、、、
おれは絶対にまた、イズミルへ、カルシヤカへ来てしまうな。間違いない。
本当に素晴らしい二日間でした。カルシヤカ観光局の皆さん、本当にありがとう!あなたたちはもう兄姉です。また会う日まで、、、
そして僕らは、イスタンブールへ飛んだのです。今週からイスタンブール編始動!