レタスの究極の喰い方は、切り取った芯のところに親指刺してグアッと割り、断面いっぱいにマヨをでらっとかけて、大口開けてかぶりつく。コレにつきるでしょう。しかも、一番旨いのは昨日穫ったレタスを畑に置いといたヤツをそれで喰う。そうすると、新鮮なレタス特有の苦み成分が抜けて、後はひたすら透き通るような甘さと、芳醇で清冽な水分がほとばしるのである!
それを教えてくれたのは、現代最高のレタス生産者団体の一つである「野菜くらぶ」の澤浦彰治さんだ。澤浦さんは40代の若さで2008年度の農林水産天皇賞を受賞した方で、有機・特別栽培農産物の世界で識らない人は居ないだろうという存在だ。
最近では「6次産業化」や「農業法人」というキーワードで、いろんなところに出ているのでこの顔を見たことがある人も多いだろう。らでぃっしゅぼーやに出荷している生産者の組織であるRadixの会の現会長でもある。
ここ5年くらいの間に、掃いて捨てるほど出版された農業関連書ブームの中で、ほんの数冊しかない「読むべき本」の一冊を書いたのもこの人だ。
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この本の中で彼は「農業で大事なのは何よりも技術だ」ということを書いている。まったくもってその通りで、それを持たずマネジメントや資本の力だけで新規参入できるものと思っている人たちは、まず読むべきだと思う。
実はこの旅は、昨年の今頃開催された現地視察だったんだけど、書く暇が無くて時が過ぎてしまった。けれども、ちょうど一年なのでいまの現地も同じような感じだと思う。ということでレタス編の始まりはじまり。
野菜くらぶ、そしてグループ会社のグリーンリーフのある昭和村は、群馬県は赤城山麓に拡がっている村だ。この辺はとにかく高原野菜の大産地。かの有名な天狗印のエダマメもこのあたりである。
街なかは平野なんだけど、台地となっている部分は標高800メートル付近まで上がる。その上まで行くと、本当に見渡す限りのレタス畑なのだ。
関東平野にもこんな、だだっぴろい畑地があるんだよなぁ、と埼玉・神奈川あたりの小さな農地しかみてこなかった僕には驚きだ。
野菜くらぶのメイン品目はなんといってもレタス。
澤浦さんたちの経営方針として、取引先は分散させ、一社が10%以上の取引シェアを越えないように、コントロールしている。取引先は生協組織や有機宅配団体、モスバーガーなどのフードチェーン、そしてスーパーなど多岐にわたる。
なんといっても、有機・特別栽培で素晴らしい品質のレタスを、スペック通りに作ってくれる産地なのだから引く手あまたである。
一日目は午後に集合したので、軽く事務所見学をした後、ホテルで野菜くらぶの農産物をつかったディナーを、生産者メンバーの人たちとともにいただく。明日の早朝、生産者さんの畑で収穫体験をさせていただくという趣向だ。
でてきた料理の数々。もちろんとても美味しくいただきました!
さて、僕が収穫体験をさせていただくのはこの方↓。
この顔に見覚えのある人いますか? スノーボードが好きな人は識っているかもしれない、、、答えは明日!
さて、それから6時間後、早朝の赤城高原で、僕らはレタスの真実を見た、いや味わったのである、、、