熊本から宮崎へ入るのはなかなかに遠い道程だ。長距離バスに乗り、揺られに揺られて五ヶ瀬町の停留所に降りると、宮崎で僕が最も頼りにしている女傑・宮田りえちゃんが待っていてくれた。
一緒に居る(右)のは、シンガーでもありフード系のこともいろいろやっておられるという寺本りえこさん。
■寺本りえこさんのblog http://plaza.rakuten.co.jp/riecon/
「いやーん いつかは会うと思ってたのよ~」 と最初からフレンドリーで美しき彼女、ここ五ヶ瀬の出身なのだそうだ。震災炊きだしボランティアを積極的にする中で、今回スケジュールもあり、地元を案内していただけることに。
「まずはね、うちの実家でお茶飲んで!」
ん?実家?その辺の農家さん? と思っていたらビックリ!
ここが実家なのです、、、(笑)
宮崎県ではこのしだれ桜に花が咲く頃、かならずニュースで「五ヶ瀬の浄専寺(じょうぜんじ)のしだれ桜に花が咲きました」と報じられるそうだ。りえこさんは、それほどに有名なこのお寺の娘なのであった!
いろんな由来やら何やらがあるんだけど、僕が感動しちゃったのはこれ。
五ヶ瀬最初の茶園、とある。宮崎県は鹿児島や福岡と同じく茶の栽培も盛んだ。しかしこの五ヶ瀬で最古の茶園があるとは!
「あらら、お茶すき? そこくぐったところにあるわよ。けど、手入れしてない時期だから恥ずかしいなぁ、、、」
と言われるのを無視して突き進むと!
ありましたよ茶園が!
やぶきたとかの、よくある品種ではないらしい。確実に50年以上は経っているのであろう、だって「いつ植えたのかわからないかなぁ、、、」ということだから。
山あいで水がとても清らかなこの地の茶、旨いだろうなぁ、、、
「あ、いま義理の妹がお茶煎れてくれてるから」
マジスカ?
「はぁ~い、お茶、煎れますね!」
このお茶、どこで製茶しているのかというと、なんとその義理の妹さんのご実家!お茶問屋さんなのだそうだ!ひえーーーこのお寺、お茶に相当、縁があるわけだ。
このお茶、実に実に健康的な、すっきりとした味わいでした。なんか、40才になってからいくつかの嗜好が変わってきたのだけれども、以前のようにアミノ酸度の高い濃厚な味わいの煎茶に、くどさを感じるようになってしまった。伊勢で出会った茶もそうだったが、余計な旨みを添加していないお茶をすっきり呑みたいというほうにシフトしてきている感じだ。その嗜好からするとこの浄専寺のお茶、とても佳いお味。
お茶うけのポン菓子もこれまた自家製。ポンをしてくれるところに自前の玄米を持っていってやってもらうそうだ。
それにしてもこんな庭(?)を眺めながらのお茶タイムは贅沢の一言!
りえこさん、すごい実家だねぇ、、、
「いやいやそんなの感動してる場合じゃないから!それじゃ、次は綺麗な場所観に行くよ!」
と旅はまた始まるのであった、、、