やまけんの出張食い倒れ日記

みわくの伊勢うどん 「ごちゃいせ」 山口屋さんの昔ながらの味!

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伊勢うどん、は非常に特殊なうどんだ、、、ということはもう皆さんご存じだろうが、長時間やわらかく茹でて膨満になった太いうどん麺の下に、たまり醤油のようにとろりとした甘辛いタレが敷いてある。これを混ぜていただくわけだが、本当にこれは三重県の、伊勢周辺でしか食べられていない特殊な郷土の味である。

「まあ三重に来ていただいたわけですから、まずは伊勢うどんかと。わたしが高校の頃からあった店ですから、老舗ですし美味しいと思います」

と、三重県庁のバイオトレジャー事業担当・平野女史が連れて行ってくれたのだ。

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いや、この店構えが激シブにいいぜ!

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店内、やる気なさそうなお母ちゃん。まだ早かったので閑散としていたが、この後ぐぐぐっと客が入ってくる。

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ここの名物は「ごちゃいせうどん」。煮しめた牛肉、お麩、かまぼこにエビ天が載っているという豪華版だ。

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しかしその横には、郷土食膳という限定20食メニューがある。こちらは普通の伊勢うどんに手コネ寿司、さめのたれ付き。ちなみに「さめのたれ」はサメの干物のこと。ここのはみりん干しのようだ。

うーん ごちゃいせも食いたいし、郷土食膳も気になる。ならば、、、

こういう場合僕は「どっちも」ということになる。お母ちゃんに「ごちゃいせで郷土食膳お願い!」というと、すんなり「いいよ」とのこと。

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手コネ寿司は、まあなんてこたあない手コネ寿司です(笑)

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んで、こちらがサメのタレ。

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このサメのタレが実に美味しい。サメは独特の食感と風味があるが、まだこのサメは鮮度がいい方だ。鮮度が落ちてくるとサメの身はアンモニアを出し、長期保存できるようになるのだが、ちょっと匂いがきつくなる。このサメのタレはそこまで鮮度が悪くないので、美味しいね。みりん干しバージョンのタレだが、気に入った。

さあそして主役の伊勢うどん。

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頼んでみて思ったんだけど、、、具は要らなかったな(笑) いせうどんはやっぱり、うどんを楽しむものなんだと思った。

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ぶわんぶわんに膨満になったうどんめんは柔らかで優しい食感。食べ出してすぐ、身体の芯からぽかぽかしてくる。ここのうどんタレはほどよく甘辛で、まとわりつくようなくどさがなくていい感じ。うん、美味しいね!

牛肉の甘辛くしたヤツは、強い味なので伊勢うどんにもマッチ。しかしエビ天はいらんかったなぁ。自分の未明を恥じる。そういえば後から入ってきた、常連風の人たちはみな伊勢うどんそのままのものを啜っていた。

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しかし、驚いたのはやっぱり伊勢うどんはこの辺では「普通に食べるもの」だったということだ!この店も繁盛していたが、後でスーパーに立ち寄り、うどんコーナーを観たら、一番大きなフェースに伊勢うどんが積まれている!それも、3アイテムくらい並んでいるのだ。

しかもそれを呆然とみていたら、僕の横からおばちゃんがささっとその伊勢うどんを2つ持っていく! む、おばちゃん、横に売ってる伊勢うどんのタレは買わない。ということは、どうやって食ってるんだ!? と思って即行動。

「お母ちゃん、ちょっと訊いていい?その伊勢うどん、家でタレはどうしてるの?俺も買いたいんだけど、、、」

というと、ニカッと笑ってお母ちゃん教えてくれた。

「あのね、伊勢うどんのツユはミエマンっていう会社のが美味しいから!それこうてかえんなさい」

そうなんだね~、ありがとう!

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さて、買って帰りましたこの伊勢うどん。手前はなんと三重県産の小麦100%使用の伊勢うどん。実に意欲作だ。右にあるのがこの辺で最も売れてる伊勢うどんで「みなみ製麺」のもの。左のタレはミエマンだ。

ただなぁ、ミエマンに限らず、棚に並んでいるいせうどんのタレをすべて観てみたが、どれもカラメルで色を付け、アミノ酸で味を付けたものばかり。うーん、、、もう少しまともなのが欲しいところだが、、、

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で、お味の方だが、、、 意外や意外、しっかり伊勢うどんだ(笑)!伊勢うどんの玉二種はどちらも違う味わい。三重県産小麦使用のほうはやや輪郭のしっかりした麺で、みなみ製麺は腰が砕けそうにやわらかふんわりタイプ。一般的にはみなみ製麺が人気だろう、それもよくわかる。けど俺は、地元産率高いものを応援したいですね。

ということで、うどんが食いたくなってきたぜ!