このブログは食い倒れ日記なんだけど、たまに音楽のことを書くと「えっ やまけんってそんなの聴いてるの!?」と同好の士が増えたりするので、眠れぬ夜、書いておく。
高校時代~大学院時代まで和太鼓を、しかも前衛的なのまでやっていたこともあって、パーカッションが大好きだ。インドのタブラとアフリカのジンベはしばらく先生について習って楽器も持っているが、所詮身につかなかった。けど、相変わらず聴くのは大好きだ。でも世の中にはパーカッションだけのカッコイイ音楽はあまり存在しない。例えばブラジルのサンバの打楽器群は最高だけれども、どうしてもレコーディングされているものは歌やいろんな旋律楽器含めたものが多い。あー、リズムだけでいいんだけどなぁ、というフラストレーションが結構溜まる。
で、、、
僕がiPodなどに必ず入れているのがコレだ。
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このアルバムの中にあるTombo in 7/4という曲の演奏が、これはもう気が狂ったようなリズムの洪水なのである。打楽器好きの人には一も二もなく勧めたい。ただし、このアルバムの他の曲はたいしたことがないので、この曲オンリー、である。
ちなみに識ってる人は識っているだろうが、Tombo in 7/4という曲は、クラブで大流行したあの「サンバ・デ・ジャネイロ」の元曲である。このアイアート・モレイラというブラジル人は、偏執狂的に面白いパーカッショニストを多く輩出しているブラジルの中でも実にユニークな人。チック・コリアのリターン・トゥ・フォーエバーのファーストアルバムに参加したことで有名だが、ジャズ・フュージョンが一番面白かった時代にガンガン活躍していた。
その彼の代表作がこのアルバムだ。
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この中にかの名曲「Tombo in 7/4」の元ネタが入っている。このアルバムは、全曲が素晴らしいので、ジャズ・フュージョンが好きなら絶対に買った方がいい。ていうか俺が紙ジャケ仕様のを買ったころは3500円位したぞ。いまは1500円か、、、
このアルバム最後を飾るTombo in 7/4の構成の美しさ、秀逸な粘っこいドラム、サビのボーカルが入る時の興奮、全て最高! この「正調」といえるTombo in 7/4は本当に名作なのである。
しかーし! さきのAqui Se Puedeというアルバムに入っているTombo in 7/4は、イントロこそボサノヴァ風で女性シンガーがあのサビを歌うところから始まるのだが、、、すぐさまサンバの打楽器チームのあくなきハイスピードリズム合戦に突入してしまうのである。そのスピードと正確無比なドラミングに、自転車をこいでいるとペダルを踏む足がついつい速くなってしまい、ちょっと危なくなる。いまamazonでみてみたら1200円だって。わらっちゃうよ、おれ直輸入盤を苦労して探して買ったのに、、、
ただし、パーカッションがそれほど好きでなく、音楽的に完成度の高いものが聴きたいということなら、Fingersをお勧めする。最後の一曲だけでも後悔はしないでしょう。ということで、アイアート好きな人はぜひTwitterくださいな。