やまけんの出張食い倒れ日記

オリンパスの本気が詰まったPEN E-P3はマジですごいカメラです。発表会で撮影したけど、これは使える!

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本日、発表になったオリンパスの夏の新機種・PEN E-P3。このほかにも2機種、E-PL3とE-P3Mが発表されたが、その中でフラッグシップモデルはこのE-P3だ。

これまでのPENシリーズは、せっかく上位機種を買っても、その後にでた下位機種の方が機能が豊富だったり画質もよかったりという風に下克上が多くて、先に買った人間を悩ませていた。

今回、開発陣やマーケティングの人達もそれをきちんと踏まえたのだろう、三機種はそれぞれ個性が違う。E-P3はAF最速(S-AF時)で、フラッシュなど全部入りカメラ、E-PL3は連射が早く秒間5.5枚撮影が可能な速射型、チルト液晶付き。そして最後に出るE-PM1はとにかく小さくてボディだけだと217gだ。

これらの3機種で、撮像センサーと画像エンジンはほぼ同じ。従って絵だけはどれでも同じものを撮ることが出来る。製品発表会では、E-P3のみ触ることが出来て他はモックだったが、どれを買っても満足できるようなデザインだった。いままで、最高機種であるE-P1、E-P2以外はデザインがちゃちだなぁ、と思っていたが、今回はどれもいい感じだ!

 

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けど、僕ならやっぱり全部入りとなるE-P3を買うな。本当は、E-P1,E-P2を所有してきた身としての実感は、「ミラーレス機はまだまだ進化の途上で、買わなくていいや」というものだった。その最たる要因はAFにある。

PENシリーズのAFシステムでは、フォーカスポイントの移動が少し煩雑であり、しかもフォーカスポイントをピンポイントといえるまでに絞れず、ちょっとアバウトに合焦してしまう。そのせいで、ぎりぎりに狙ったところに合ってないということが結構あった。多くの人が使っているであろうキットレンズだと、被写界深度が深いのでそれがわかりにくい。けど、アダプターをつけてフォーサーズ用の50mmマクロなどを着けて使う時に「こりゃだめだわ」となることが多かったのだ。

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でも今回、実機を触ってみて「おっこれは」と思うところが多かった。例えば待望の、タッチパネル&タッチフォーカス機能が付いた。パナソニックではすでに実装されてきた、背面液晶パネルを触ってAFエリアを選択する機能だ。ここでは、AFエリアを決めるだけでもいいし、そのままシャッターを切るところまでも選択できる。僕はAF選択のみにして、ピントを合わせたい被写体を画面のどこに配置するかを決めたうえで、最終的に構図を決め、レリーズするという手順を踏みたい。発表会で僕がAF選択にもたついているのをみた説明員さんが「あっ今回はタッチパネルでできますよ!」と言ってくれたのでそれがわかった。

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また、AFポイントの枠が大きくて、結局ピントが他のものに合っちゃうことがあるという問題も解消。「こうやると、AFポイントを小さく絞ることができます」と、実用的な範囲まで小さくできた。まえのPENでも同様のことはできた気がするが、今回はそれより精度が上がった感じだ。

しかも、AFエリアがグーンと広がった!

以前はこんな↓感じだったのが、

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こんな風↓に画面の隅の方まで広がったのだ!

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そして、うたい文句通りにAFスピードは凄まじく速い。パナソニックGH-2より早いというので、つまり僕が所有していたフォーサーズのフラッグシップ機だったE-3と12-60mmのレンズの組み合わせよりも早いと言うことだ。そりゃすごいや。実はニコンD700になって、フォーカスが合わないことは多々あるのだが、E-3ではフォーカスが合わずに困った事って無かったのだ。

しかーし!

今回の製品発表で最も注目すべきはこれじゃない。レンズなのだ。というと、E-P3と同時に発売される12mmF2.0のことだと思うかもしれない。

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確かにこのレンズもすごいド級レンズだ。だって、35mm換算で24mmの広角レンズで、しかもF2.0だからね!

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レンズフードもかっこよくて、ようやくプロが持ってもサマになるマイクロフォーサーズのレンズがオリから出てきたと思った。

しかし、僕が「いいよこれ!」と会場で声を上げてしまったのは、秋に発売となるこちらだ。

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45mmF1.8、つまり35mm換算だと90mmレンズである。F1.8だ! こいつの試作品を会場でいち早くみつけてE-P3につけて撮影したが、、、

参ったね。このレンズのために買ってもイイかも。

ようやく、マイクロフォーサーズで綺麗にボケる中望遠レンズが出てきた、ということだ。これでマクロであれば言うことナシなんだが、そうすると筐体がでかく、価格も高くなるのだろう。しかし、人物写真用のポートレートレンズとして、これ最高です。つまり、赤ちゃんや小さな子供などを撮影したいと願うカメラ初心者に、一眼レフ以外の選択肢が出来たと言うことだ。うん、これは薦められる。

あと、本当に待たせたなぁ、と思ったのが内蔵ストロボ。

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もちろん僕はこれで被写体を照らすことはしない。そうじゃなくて、この内蔵フラッシュをコマンダーとして使い、ワイヤレスで外部フラッシュをコントロールする機能がようやく着いたのだ! あー 長かった。これがないから、僕はPENで食い倒れ写真を撮ってこなかったようなものなのだから。

これで、ようやくきちんと仕事をする事が出来るくらいのシステムを組むことが出来る。

ボディはE-P3。
広角レンズは12mmF2.0、それ以上の広角が必要であれば9-18mmという優れたレンズがあるし、パナにはもっと広角な7-14mmもある。
標準域はパナから出てくる、ライカ25mmF1.4。これもボケルでしょ!
マクロはこれまたパナライカの45mmF2.8。あ、でもこれはアダプター経由でフォーサーズの50mmf2.0マクロを使ってもいいな。
ポートレート用に秋に発売の45mmF1.8。マクロと重なるけれども、F値の違いはデカイ。用途が違うのでこの二本は両方持つしかない。

うーん、、、

なんか、いま俺が持ってないレンズばっかりだ(笑) 新たに揃えるといったいどうなっちゃうの。悩ましいな、、、本当は、値段がこなれてきたタイミングでマイクロではなく、フォーサーズのE-5を買おうと思っていた。レンズもいいのを残しているし。けど、今回の発表はちょっと揺れてしまった。

最後に言うのも何だけど、今回発表の3機種は画質がいいのだ。E-5を、オリンパスの広報さんに無理を言って2回も試用させてもらって、センサーが小さいのに出てくる絵はすごくいいということがわかった。ローパスフィルターの働きを弱くしてもやもや感をなくす技術が上手くいっているからだ。でも、今回の三機種はその画質を超えるというのだ

ニコンから新しい機種の発表がないのであれば、ちと検討するか、、、でも結論は秋だ。45mmレンズが出た瞬間、僕がどう出るか、楽しみにしていてくださいませ。