やまけんの出張食い倒れ日記

大阪の夜はさらに続いた。 「くしにしや」で山形屋のガタヤンと遭遇し、「ツギヱ」へはしご

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さて又三郎の試食は大変に美味しく感動的だったのではあるが。

「もっとくいてーなぁー」

と無頼な男どもは思ったのである。男どもとは俺、高橋義弘氏、公文氏、三谷氏の4名のことだ。

おっとみれば向こう側のテーブルには、関西屈指のグルメ誌「あまから手帖」の編集者&ライター集団がいらっしゃるでないの!あのさぁこの辺で二次会に流れて旨い店ないですかねぇ?と訊けば瞬時に答えが返ってきた!

「この道まっすぐ行ったところに「一期一会」という焼き鳥屋さんがあっていいですよ!あとは、「にし」っていう高級な牛肉料理の店があるんですけど、そこの端肉を串焼きにして安くだしてくれる「くしにしやん」ていう店も近いです。」

おーし!

 

ということで、涼しい顔をして又三郎の荒井さんとお別れした後、4名で焼き鳥に向かうが、残念ながらお休み!うわーん。ということでもう一軒の「くしにしやん」に向かうが、これがどこにあるか全然わからずかなり彷徨する。天満というのは不思議な場所で、ガード下のけっこう車線の幅の広い道路なのに車が一台も通らなかったり、なんか調子が狂う町並みで面白い。で、ガード下にあるよという「くしにしやん」を発見!

アジアンチックにオープンなテーブルに座ろうとしたら、店内のカウンターの方から「あれ、さっきまで又三郎にいた、、、」と言いながら出てくる人影がある。

「あ やまけんさんでしょー? オレ、がいち君の友達やし。」

ええっ? 大阪の不良男にして超いいやつ・我が朋友・がいちを識ってるの?

この人、気になってはいたのだ。又三郎試食会で、料理写真を撮るためにストロボをカウンターにセッティングしていたのだけど、なぜか二人だけそのカウンターで食事している人がいた。その人達はもろにストロボの光を受けるから申し訳ないなぁと思っていたのだ。

その二人がここにいた!

「いやあの光でかなり目をやられたねんけど」

と笑う彼の名は「山形崇」。 これでピンと来た人はそうとうの焼肉通。 そう、大阪の北新地で「やまがた屋」と」「ホルモンやまちゃん」を営む、肉焼き界の超有名人である。 、、、といっても俺はしらんかった。大阪の店はホント、がいちに教えてもらわないと識らないのでえす。

実はその辺は複線があって、ほんとうはこの「やまがた屋」、僕は3年前に訪れていても不思議はなかった店だった。というのも週アスの連載をしていたとき、大阪編のコーディネートを全面的にがいちに頼んでいたのだ。当然やまがた屋もリストには入っていた。しかし!

「なんかなー ヤキニクエストの取材があるからその日は無理や、ちゅうねん」

おおっ 実はヤキニクエストのレビューがいまもネットでみられるが、ちょうど取材予定日がその面々がやまがた屋に行った火だったのである。うーむ残念、すげー激賞されてるじゃん。

ということで山形さんとそのお連れも含めて串焼きをいただき、酒を飲む。

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おっちゃんらは不良だから、可愛い店の子をからかってアソブ。この写真右側のメガネ掛けている人が山形さん。通称がたやん。

「やまけんさん、この近くにオレがかわいがってるヤツの立ち食いホルモン店があるからいきましょー」

ということで移動。

JR天満駅を向こう側に抜けたところ、細い路地裏にかなりいろんな飲食店が固まっている。うーん、この感じは東京にはないな、大阪のロジウラはものすごく猥雑で楽しい!

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ここが「ツギヱ」。水牛の頭の骨が目印です。

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ものすごーく狭い店内、この字カウンター、店主が一人。

そしてこの店主がおとこまえ。

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「なんか、オレの店やと一、二枚しか店主写真撮られんのに、コイツの店やと女性編集者がばちばち写真撮らすんでむかつくんよホンマ」

とがたやん。たしかに後日、店を教えていただいたお礼をメールしたとき、あまから手帖ライターさんにこの店に行ったことを伝えたら、返事に「男前だったでしょ、あそこの店長」と書いてあった!有名なんだなぁ。

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ちなみに彼は、ガタヤンが中心になって飲食店主らでやっている「肉焼き講座」の一員だそうだ。つまり弟子か!

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せっかくだからぜひ、がたやんに焼いていただきたい!とお願いしたら、こころよく全ての肉を焼いてくれた。

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基本的にかなりひんぱんに肉をひっくり返すのが彼の流儀。置きっぱなしはダメとのこと。

「焼けてないところを火に近づけていって、繰り返しまんべんなく火を入れていって最終的に廻りも焼き目が入るというのがベスト」

ほほーうなるほど、と彼が焼き上げてくれた厚切りタンを食べて納得! 素晴らしい火入れだ! 内部まできちんと旨さのきわだつ温度に温まり、かつ食感はブルリとタンのイキの良さが引き出され、そして表面はくどくない程度のカラメリゼ。やるながたやん。今度は貴兄の店に食い倒れに行きましょう。

三軒目なのに肉をがつがつ食べる我々。そしてオレはこの店のタレが旨いことに着目。

「大将、ごはんに焼肉のタレをツーってかけたの頂戴!」

「えっ タレご飯ですか?」

と戸惑いながらも、ネギをチラした旨そうなタレご飯を作ってくれた!

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うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお

こいつが旨いっ! 悪いけど肉よりこっちの方が旨いよ! おかわりして二杯食いました。そして勝手に「やまけん飯」と名付けました(笑)

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この後なんと、仕事にいそしんでいたがいち君も合流。久しぶりの大阪の夜はエンドレスだったのであった、、、