栗と言えば岐阜県恵那市の低樹高栽培ということで勉強してきたのだけれども、これを進めている老舗栗菓子工房である恵那川上屋が、なんとしらない間に長野県に進出していた。実は週アスの連載でも種子島工房を訪れたように、ここの社長さんは「ん、この地域は素晴らしい!」と思うと、現地に法人をたてて地元の人を採用し、お菓子の作り方を懇切丁寧に指導して地域内が活性化するように販売を行うということをやってきた。それも、ほとんど利益なしで(笑)
種子島で自前で黒糖を作る工房を持っているけれども、だれでもわかるとおり、そんなのコストアップ要因であって、安く砂糖を作ることなんてできやしない。そのバカ高い黒糖をもってきて、ハイコストな菓子を作って売るのは恵那の本拠地である。多くの社員が「社長、やめてください」というのをきかず、「いいことだからやるんだ!」と進めてしまうワンマン社長・鎌田さん。僕はそんな社長が大好きである。
で、種子島の次は信州だという。栗を大規模に生産してくれそうな産地を探したら、信州の飯島町というところに出会ったそうだ。生産者さんを集めて栗を作ってくれたら、それを契約取引で引き受けて、加工して販売する店も地元に立ち上げる。もちろん地元の人を雇用する。そんなこんなで信州里の菓工房というのができた。
実はここ、すぐ隣に道の駅がある絶好の立地なのだ。店舗でざいんもかっこよく、店内レイアウトも実に美しい。恵那川上屋の本店よりも綺麗なんじゃないか?
こちらの人には、岐阜ではまったく受けなさそうなものがおお受けするのだそうだ。例えば花火が好きなお国柄なので、花火の玉の中に菓子を入れた商品。ヒットしているそうだ。
で、この店のナンバーワン売上げがこちら。
ぷるんと涼やかなくず餅のような外皮に楊枝を入れると、、、
中には、超特選栗のきんとんが! ひんやり涼やかでほどよい甘さ、とろけるような栗あんとぷるんとした皮の食感がいい。
そして売上げナンバー2がこちら。
かりんとうまんじゅうという、皮がカリッと揚げられたまんじゅうだ。
歯を立てるとカリッと楽しい食感、そしてとろんとした餡との出会いがまた素晴らしい。これ、持ち帰ってトースターですこし温めてたべさせたら、みんなが「美味しい!」と声を上げた。
そして、里の菓工房といえばこれ、きんとんのモンブランだ。
信州バージョンは恵那の栗山と違っていて、クリームが柔らかめにチューニングされている。
土台はチョコをかけたメレンゲ。中に大粒の栗甘露煮が入っている。なめらかな栗クリームを味わいたい人は、岐阜バージョンよりもこちらのほうがお好みだろう。
ひっさしぶりにこんなに甘いもの食べた(笑)
みなさんまた会いましょうね!ごちそうさまでした!