実は昨日は、青森県の農業経営者会議の関係で来ていたのだけれども、夜は案の定懇親会。青森の人はとにかく飲む前と飲んだ後では全く人が違う(笑)僕の席に来てくれる人多数だったのだけども、、、告白します。話の半分以上はよくわかってませんでした。津軽弁は最強に難しい!
先のエントリにフードアクションニッポンアワードの大賞受賞で書いたトキワ養鶏の石澤さんももちろん参加。
「あのね山本さん(←石澤さんは必ず僕のことをヤマモトさんと呼ぶ)、実は青森にも焼き畑農業があるんですよ。そのやり方がね、輪作なんですよ!
焼き畑にした後、
一年目はヒエ・アワ・キビを播く。
二年目は麦を播く。
三年目は大豆を播く。
四年目と五年目は陸稲を播く。(田ではなく畑作で稲を植えることをいう)
六年目と七年目は家畜を放牧で育てる。
そうしたあとには、焼き畑をする前の森がよみがえってくるんだそうですよ!
我々は、これからこの道を行こうと思います。」
おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
これは素晴らしい!
なにか作物を植えて収穫すると、その土地には作物の影響力が残る。豆科作物であれば根粒菌の作用で窒素が固定されるし、有害な線虫が逃げるような要素を出してくれる作物もある。ただ、どんなものを植えても、元の状態へ戻すことは難しい。
しかし先の輪作体系は、焼き畑前と後の後処理をいかにすれば元に戻るかということを、経験的に編み出したものだろう。まさに山の智恵ともいうべきものに敬服する。
ここから宴会はヒートアップ。こういう場合僕は鮭のフリしてウーロン茶。だって宴席の酒でカロリーをとるくらいなら、ご飯をもう一杯食べた方がいいからだ。余分なカロリーをうまくもない酒で取りたくない。佳い酒が出てきたら別だけどね。
場所を変えてさらに飲む(俺はウーロン茶)。断り切れずに井上陽水の「少年時代」。
そしてまたもや煮干しラーメン。
この一杯で、あとは原稿があるので失礼した。
さて本日、青森駅へ電車で向かう。
雪かき用の専用スコップがおいてあるところが北国です。
昨日のタクシーの運転手さんが教えてくれた店に行こうと思いながら、ちょろっと散策。
新町二丁目にあるCoffee Colorsという自家焙煎の店が気になり、入る。店頭に「イルガチャフィー焙煎したて」という表示があったからだ。
いやーーーー 期待通りの旨さ!
プロバットだろうか、小さな店の奥に焙煎機があった。こういう小さな焙煎屋さんで美味しい店があると、街の格が上がるというものだ。カリタのドリッパーでペーパーで落としていたが、佳い豆、佳い焙煎だった。
さて交差点の近くにカレー屋さんがあった。「カレーは飲み物」と、とある偉人が言ったが(笑)まさにその通り。ひとのみしに入った。
本格的高級カレー900円なり。2倍辛さにしてもらった。
うーむ バナナである!バナナの香りがぐぐっと来る。手作り感溢れる好ましいカレー。個人的にはもうちっとバナナ香を押さえても佳いかなと思う。けど、おつなものでした。
さて、メインイベントだ。
昨日乗ったタクシー運転手さんに教えてもらった店のうちで、もっとも駅から近い店、くどうラーメン。
中華(大)500円。ここでは大が普通盛りらしい(笑)
昨日食べたラーメンは煮干しだがここは焼き干し。焼き干しは非常に風味が香ばしく、旨みもより強く出る。タンパク質に焼き目がつくとアミノ・カルボニル反応で旨みが増すからだろうか。油の浮かない、あっさり食べられて、そして満足できるコクのある、とてもいいラーメンだった。
その近くには、民間の水産業者さんがやっているのだろう、鮮魚センターが3軒並んだ、市場と呼ばれる通りがある。そういや20年前に自転車で来たとき、この辺でめしを食ったなぁと思ったら、まさにその小径を発見してしまった!
懐かしいー この掘っ立て小屋同様の店でホタテの刺身を食ったのであった。
思わず一軒に入ってめしを食う。
宗八カレイとハタハタの焼いたのに、じゃっぱ汁。
見た目は悪いが、真鱈ってホント、旨い魚だということを再認識。
イヤー食った。もういいや、空港に行って仕事しよう、とタクシーを物色しようと通りに出たら驚愕!
「お客さーん!」
と窓が開いて、昨日、浅虫温泉に行くのに乗ったタクシーの運転手さんが笑っている!
おおおおおおおおおおおおおおおおおお!
なんたる偶然!
ちなみに場所的には昨日と少し違うし、運転手さんもいつもそこにいるわけではないというので、本当に偶然なのだ!
これだから旅は面白い!
「らーめんくどうに行ってきましたよ!旨かった!」
「そうですか、それならばよがった!」
最後の最後まで暖かな心持ちになれました。俺は、なぜかこういう、人との出会いの運だけは強いものを持ってるんだよなぁ。幸せ者です。
さて、では一路東京に帰ります。明日からはまたもや、岩手三連戦。