この季節、ほぼ毎年恒例となってきたのが、岡山県高梁市の徳田君から「獲れたよー」という連絡。野生のイノシシの肉である。
「友人の猟師にたのんどいたのが、昨日ええのが獲れたっちゅうことで、これからさばくけど、いる?」
要るいる、いるよ! 欲しいよぉ!
僕が好きな肉ランキングは、一位が月輪熊、二位がイノシシ、三位がマガモ。イノシシの、特に若いやつは最高だ。しかも徳田君はなんと猟師から撃ったそのまんまをもらい、自宅にてしゃりしゃりとさばく。
「だってそう言う約束で安く譲ってもらうんじゃけん、そんくらいせんと」
と、吊るし切りをしたり置いて切ったり。いまではだいたいどんな動物も切り分けられるそうだ。
この眼鏡男が徳田君。市の職員で、彼が農林課の時に出会ったが、いまはなんと観光課。どんな小さな集落にも廻っている彼にはうってつけだ。
さて届いた部位はネック~ロース~ヒレにいたる部分だという。
部位の小ささをみるとすごく若いイノシシだ。肉に臭みはほとんどないだろうことが、みるだけでわかる。
みよこの美しき輝き!
我が家ではこの上質な部位が手に入った場合は、問答無用でカツに揚げる。
そのまま食べられるように、強めの塩と胡椒。ヒレ肉みたいな筒状の部位は長いまま揚げることにする。
じんわり弱火から揚げてゆったり火を通し、最後に火力を上げて衣をカラッと。そして長めの余熱で火を入れきる。
食べたことのない人にはわからないだろうけど、、、いやもう、半端じゃなく素晴らしい味なのだ!
野生の植物や人里の畑で餌を確保しているだけなのに、なんでこんなにも深い風味があるのだろうか。臭みは一切ない。肉質はとーーっても柔らかい!絶品だぁ。
あまり獣チックなものが好きでないうちの嫁も「美味しいぃ~!」を連発。素晴らしき体験であった。
ちなみに徳田君は市の職員をしながら、農家グループと様々な試みをしている。例えば、高梁市には短角牛がいる(笑)僕のブログを読んでいた彼から「短角を休耕田に話して荒れ地対策やりたいので、二戸の人を紹介して欲しい」と。杉澤君に紹介をして、仲介の労を執ってもらったのだ。
その時導入した短角達は、このとおり岡山の山の中で元気です!
その徳田君、明日からちょっと身体の故障で入院とのこと。全快を祈ってるよ!最高のイノシシ、本当にご馳走様でした。