2009年1月13日 from 出張
今週後半はまたもや札幌。雪がスゴイらしいから、ちょっと怖いのだけれども、年末の岩手の日々で、マイナス5℃前後の世界はじっくりと味わってきた。さて札幌はどうだろうか。
で、先の北海道編には、例のホクレン野菜部長の寺尾さんにまたもや連れて行っていただいた札幌の夜をとばしてしまったので書いておきたい。やっぱり言ったのは、魚介料理の素晴らしき店「またつ」である。
「やまけんさんのブログをみて、東京、横浜、それとアメリカから帰国している人がわざわざ来てくれたんですよ!」
と喜んでいただいていた。そうですか、行かれた皆さん、美味しかったですか?
この日も、かなり前から準備をしていただいたようだ。
相変わらずうねうね活きてるボタンエビの刺身を筆頭に北海道産の魚のお造り。
「そろそろタチの時期ですかねぇ?」
と聴いたら、ドンピシャでタチの柳川鍋が! ←タチとは真鱈(タラ)の白子のことですからね
やっぱりタチは漁港の近くで食べないと、、、加熱されたタチは濃厚な旨味をトロトロと口中に散乱させていく。
タラバ蟹のグラタン。なぜかこういう洋風の料理もがっちり旨いのができちゃうのがここの大将の懐なのである。
次にはこばれてきたこれ。普通の茶碗蒸しかと思いきや!
なんとこの茶碗蒸しにはチーズが溶かされている!
と、実はチーズものはこちらがメイン。
クリームチーズを出汁で割ったもので、エビや冬瓜などの具を蒸し煮している。
和食へのチーズ使いは、以前の店でイヤと言うほどに試したということだ。たしかに、日本酒のつまみになる味なのである!
さてお次はものすごいプレゼンテーション! ツブ貝の貝殻の下の塩に含ませたアルコールには火がついていて、中には、グラグラと煮え立った出汁が入っている!
「殻の中のスープに、貝を入れちゃって! で、半生くらいで食べてよ!」
うーむ コリコリとした食感が旨い貝だけど、柔らかに加熱すると、独特の風味と旨味が醸成されてくる。つゆも飲んでしまったが、実に美味しい、、、
そして、前回感動したこれだ!
スルメイカの刺身。
でも、もっと感動したのはこれ。
イカのゴロを、刺身で食べて旨いということだ。本当に旨いんだよなぁ、、、
と思ったらこの日、普通のワサビとショウガが添えられてきた。
「大将、山ワサビないんですかね?」
「あ、そっちのほうがいい?ちょっとまってて!」
どーん!
やっぱりイカの刺身には山ワサビで、ヅンと強く辛みが効いたのが旨いのである!
野菜のお煮染め。
じゃがいもの、味噌風味のチーズフォンデュ風
天麩羅。
最後は握り。スルメイカのエンペラ部分の握りである。
これが「またつ」の生け簀。基本的に活きてる魚や貝が多いから、鮮度は保証されている!
いやー 食った食った食った、、、もう入らないよぉ、、、
しかし、ホテルに帰ろうとする途中、寺尾さんが脇道に入っていくのだ。
「あのですね、どうしても食べてもらいたいものがあるんだ! 豚丼なんだけどね。」
えええええええええええええ?
豚丼って帯広の食べ物でしょ?札幌に旨い豚丼なんてあるの?
「ふふふふ、 それがね、実にいい味の店があるんですよ。帯広で食べるのとはちょっと違う。しかも、その店の持ち帰り豚丼がまた旨いんですよ。店で食べるのとちょっと違うんです。」
といって裏道を入っていって、小さな店にはいっておやじさんに「持ち帰りでつくってください!今からラーメン食べて、帰りがけにとりに来ますから」と声をかけていく。
店の名前は「まむろ」。どうやら札幌では「ま」で始まる店がいいらしい(笑)
んで、豚丼ができあがるまで、一杯ラーメン(笑)
もう、食欲が完全に壊れてます。
塩ラーメン。濃厚な旨味、美味しゅうございました、、、
そして豚丼をいただきにさきほどの「まむろ」に戻り、寺尾さんが豚丼をゲットして出てきた時に、、、
店のご主人らしき人が、ちょっと怪訝そうな顔をして出てきたのである。
「あのぅ、 もしかして、、、 雑誌とかで食べ歩きの記事書いてる方じゃありませんか?」
おおおおおおおっと 昨年度までは週刊アスキーという雑誌に主に書いていましたけど、、、
「あ! やっぱりそれだ! うちの若い衆がいつも読んでるんで、私もずっと見せていただいてました。だから、さっきお顔を見て、そうじゃないかと思ってねぇ、、、」
いやー こういう出会いがあるから嬉しい。それにしても週アスはさすがに全国区である。こんな感じで、以前は熊本ラーメン「天外天」との出会いもあったのである。
「あのね、うちの豚丼はちょっと帯広の店とは違う味付けなんですよ。食べればわかると思いますけどね!」
え、なになに、それ!?
あまりにも気になって、結局ホテルに着いて風呂を浴びてから、気になって包みを開けてしまった。
うーーーーーーーーーーーーん
やっぱ食べてみないとわからないよなぁ、、、冷えると硬くなっちゃいそうだし、、、
ということでくっちまった!
旨いです。 肉の厚みは中程度。フライパンでタレをからませる方式だと思うが、甘さがけっこう強いタレだ。店内で食べるものはもう少し濃いのだそうだ。
うーむ うーむ 美味しい豚丼である、ということは確かなんだけど、食べてもその特殊性がまったくわからない!? おやじさんが言っていた「食べればすぐにわかると思います」というのが、わからねぇ! うーむ 豚丼ファン失格か! 今週末、足を運ぶことがあるなら、今度は店内で食べてじっくり考えてみたいと思ったのである。
満腹!
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
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