いや、もう小麦に関する考え方が根本的にひっくり返ってしまった。国内産小麦は佳い。観念的に、地産地消に資するからよいというのではなく、品質的に断然いいじゃないかということだ。眼を開かせてくれた皆さんに感謝したい。
東京ではまだ、室内ではTシャツを着るような感じだったので、「ダウンジャケットもってこうかな、どうしようかな」と言っていたのだが、、、持って行って佳かった!
札幌周辺では今年初雪を迎えることとなった。
ことの発端は、北海道の農協連合であるホクレンの、岩見沢支所に勤める北沢さんという方からメールをもらったことだ。
今年の1月~6月一杯まで、 日本農業新聞の小説欄にエッセイを毎日連載していたのだけど、そこで「農協はまったく女性が活躍できていない。農産物を買ってくれるのは圧倒的に女性なんだから、これじゃダメだ」という話しを書いた翌日、それこそ全国から「そうなんですよ!」というご賛同メールをいただいた。おおむね女性からだったのだけども、その中で一通だけ男性から「全くその通り。そこで、我々はこういう取組をしています」というメールをいただいた。それが、北沢さんだった。
「その話はともかく、こちらでは新品種の小麦を試験中です。いままでの国産小麦と違って、美味しくて純白、コシのあるうどんが作れる小麦なんですよ。」
というくだりに、ぼくが反応しちゃったのである! それ、みたい、観たい~!
よくしたもので、その前後に、以前書いたラーメンサラダの「ラーサラ三郎」を商品化した、望月製麺所の泉田さんと知り合い、道南の伊達市での講演に誘っていただいた。それに重ねて、北海道のJAが経営する学校組織「JAカレッジ」からも、全道の農協役員さんに対する講義の依頼をいただいた。
よし、まとまった期間とって北海道に行くぜ! と相成ったのである。
「まずお昼ご飯食べましょう。「パストラル」という店がありまして、ここではご自宅の野菜や、道産小麦のパスタを食べられるんですよ。」
おっと 北沢さん、W-ZERO3esを取り出した! まじかよ!
ビックリしたことに札幌周辺や岩見沢といった地域では、完璧にウィルコムのPHSが使える。「畑のあしあと for W-ZERO3」を使ってくれる農家さん、いないかなぁ。
■レストラン パストラル
〒069-0373
北海道岩見沢市幌向南3条4丁目297番地
TEL/FAX 0126-35-9266
営業時間:LUNCH TIME 11:30-14:00
DINNER TIME 17:30-21:00
Last Order 20:30
定休日:水曜日・第3火曜日
道々話しをしていて、北沢さんとは実に不思議な縁があったということがわかる。まず、彼のパートナーは、なんと僕の高校時代の母校である自由の森学園の2期下の後輩なのである。そしてウィルコム使い、それもスマートフォン・W-ZERO3であること。最後に、重度のカメラ好きだということ! もちろん彼の方が筋金入りで、デジタルは使わず銀塩カメラのユーザであり、コレクターでもあるのだ。車の中での話題はほぼそちらに傾倒してしまった!
それにしてもこのパストラル、実に好感のもてる店だった。自宅の農園で収穫した野菜や、岩見沢周辺の小麦を使用したパスタを食べることが出来る。しかも、関東基準で考えると、とてもお安い、、、
野菜の一つ一つにきちんと味がある。濃深紅のビーツ、風味たっぷりでした。
このパン、全粒粉の旨そうなテクスチャだが、キタノカオリという北海道産小麦100%だ。 名前の通りに実に芳醇な薫りがする!極めて美味しいパンだった!
もちろんパスタも道産小麦使用だ。岩見沢産キタノカオリで打ったフェットチーネ。適度なコシがあり、麦の風味をきっちりと味わうことが出来る。
それにしても、、、旨い!
フェットチーネはどちらかというと無難な、優しい味のソースでまったり食べるものと思っていたけど、この店のパスタは余計な隙がない。柔らかめの野菜中心のソースだけども、優しいだけじゃなく芯の通った味がする。道産小麦のパスタというと柔らかな印象だが、そんなことはない、きっちり主張が入っているのだ。
ちなみに、この店は柔らかだがしっかりした自然光が入るので、フラッシュを使わず撮影。久々に自然光で納得いく写真を撮ったなぁ、、、
「じゃあ、JA岩見沢で、小麦と対面しましょう!」
(つづく)