やまけんの出張食い倒れ日記

奇しくも参考になった本二冊。コータリさんは相変わらずぶっ飛ばしてる!

僕は、いわゆる専業のライターではないので、文章の書き方はできるだけ人の真似などして勉強をしている。先日、相次いで二冊の新書を手に取ったが、驚いたことにその二冊は、まったく装いや目的感が違っているように見えながら、ほぼ同じような到達点を目指す(と僕は思った)本だった。

一冊はこちら。

調べる技術・書く技術 (講談社現代新書 1940)
調べる技術・書く技術 (講談社現代新書 1940)野村 進

講談社 2008-04-18
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star実体験に裏打ちされた、ノンフィクションを作るノンフィクション。

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ノンフィクション作家である野村さんが、テーマに沿って調査・取材し、それを書くための方法論を書いている。

最初にご本人が述べておられるように、最近では最低限の礼儀や作法をわきまえないで取材をするような、失礼な人が多い(僕も人のことは言えないが)。そんなことにならないようにと、ライター向けのマナーブックを作ってくれたようなものである。実に勉強になった。ものを書こうと思っている人は読んで損のない本だ。最近よくみかける、中身がスカスカな新書とはレベルが違う、とても内容の厚い入門書だと思う。

 

もう一冊はこちらだ。

空気の読み方~「できるヤツ」と言わせる「取材力」講座~ (小学館101新書) (小学館101新書 8)空気の読み方~「できるヤツ」と言わせる「取材力」講座~ (小学館101新書) (小学館101新書 8)
神足 裕司

小学館 2008-10-01
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福岡の書店にて「お、コータリさんが新刊を出した!」と買い求めた。秋葉原無差別殺傷事件を例にとりながら何を言うのかと思えば、「人間には場の空気を読み、コミュニケーションをとる力、つまり”取材力”が必要だ」という。ははぁ、そうきましたか。そして話しは、彼が膨大な事件取材を行う中から得た教訓の海へと続いていく。

そう、野村さんの本のような、かっちりした造りではないが、到達しようとしている地平はなんとなく同じような気がする。しかも、コータリさんは、必殺兵器である西原理恵子さんの漫画を帯や章扉に持ってくる。大盤振る舞いだ。このサイバラさんの漫画がサイコーに笑える。これだけでも買う価値がある。(←ただし、コータリさんについてよく知る人でないと笑えない可能性はあるが、、、)

ちなみにこの本の中には、僕らしき人間も登場する。光栄な話しだ。コータリさん、また寿司を食べに行きましょう。

それ以外に、、、

メディア・バイアス あやしい健康情報とニセ科学 (光文社新書 (298))
メディア・バイアス あやしい健康情報とニセ科学 (光文社新書 (298))松永 和紀

光文社 2007-04-17
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今更の感もあるが、食品に関するヒステリックな告発や偽装、事故の報道が多いが、本当に危ないもの、騒いだ方が佳いものを峻別することは必要だ。その一助になるだろう本を紹介したい。

 

まだ読んでない人は絶対に読んだ方がいい。著者の松永さんとは、某大学で開催された食品関連のパネルディスカッションに、お互いパネリストとして呼ばれて、お会いした。信頼できる方だと思う。