僕は切り花や観葉植物についてはとんと知識を持っていない。
どんなに綺麗な花が咲いても、食べられないものには本当に関心が沸かないのだ。
それよりむしろ、野に咲く草花の方が好きだ。
そういえば、テレビや映画の中でみる芸能人がどんなに美しくても、身近な街場でみかける美しい女性の方にハッとするのも同じようなものなのかもしれない(笑)
「名もない野花」という言い方をすると、牧野富太郎先生は怒って「どんな草花にも名前はある!」とおしかりになったそうだ。残念ながら僕もそこまで路傍の草花の名前は知らないけれども、そうした草花がこの時期、群生して小さく咲いているのをみるとたまらなく健気で可愛らしいと思う。
オリンパスのレンズは、ピントが合っている部分はビシッとシャープで、背景はどかーんとぼけてくれる傾向がある。そのおかげで、マクロレンズではない12-60mmの標準ズームの望遠端で撮影して、画像を切り抜きしても十分に使える。f4.0の写真としては綺麗なボケ方をしてくれる。
ところでこの日曜日は、ある生産者の集まりに顔を出させていただいた。写真はその行き帰りに撮影したものだ。池袋からすぐの十条という駅の周辺だけど、存外に緑が多かった。
ふとみると、なんと野蒜(のびる)が群生している。歩道脇の、だれでもアクセスできるところに、である。嬉しくなって、自分が食べる分だけ少しつまませてもらった。
東京の、都心近くに、こうして食べられる野草が生えてくる。まだまだ捨てたもんじゃないな、と思った。
帰ってから夕食時に、軽く塩ゆでしていただいた。
味付けせずとも強いユリ科植物の香りと味がした。肥料もなにもなくても育っている生命力だ。これ以上のごちそうはない。まだ根本は膨らんでいないので、これからがもっと楽しみだ。また1ヶ月後くらいに同じ場所に行ってみようかと思う。
生産者会の帰り、可愛らしい花があったので、30分ばかり撮影。
こうした花を撮影するときにはライブビューが必須だ。
愛用しているE-3には、3D可動するライブビューがあるので、こうした撮影を手持ちでできる。
ソニーのα350もライブビューの液晶が動くようだが、上下にしか可動しないらしい。しかも、100%の視野率ではないらしいので、それだとフレーミングに困るかもしれない。
こうやって地表部すれすれの高さにある花を下からのアングルで撮影するときにどうしても液晶画面を横に出せないと困るのだ。
可愛らしい草花を見ていると、やっぱり、食べられなくてもこういうのって大事な存在だな、と再認識。
食べ物以外でも撮していて、楽しい。