で、話しはそこでは終わらないのである。
「やまけんさん、ちょっと呑みましょう」
ということで、森先生との会食終了後、お帰りになる森先生を岡田弟が送り、僕は向いがわのホテルパコにチェックインして、岡田兄こと十勝やっちと一緒に帯広の路面屋台街である「北の屋台」にて呑むことにしたのである。それにしてもこの岡田ブラザーズ、いい感じの兄弟だ。兄は馬鈴薯農業者として屋台骨を支え、弟は東京のジャガイモ販売会社の頭脳兼営業として走り回っている。いずれこの二人がどのようにまた一緒にジャガイモのマーケットを切り開いてくれるのか楽しみだ。
さて0時を廻り、屋台も閉まる時間。
「やまけんさん、飲み屋が一杯はいってる五番館ってビルあるでしょ。あそこの立ち食いソバやのカレーが旨いんですよ、、、いってみませんか?」
おっとそう来たか!
五番館とは、帯広の駅近くにある歓楽街の中でもひときわ目立つ、パブやらクラブやらラウンジやらが入っているビルである。JA幕別の方々との商談が終了すると、強制的にこのビル内に連れ込まれ、転々とすることになっているのである。その1Fに、、、そうだな、確かに立ち食いソバやがあった!
「ホントに旨いの?」
「いやもう俺はよく酔っぱらった最後にあそこのカレーで〆るんですよ。やっぱりインデアン風にルーがトロトロしてて、コッテリしてて旨いんス。俺のダチがこないだ、酔ってないときにも旨いかどうかを確認してるんですが、やっぱり旨かったって言ってました。」
ほほーう
そうか、それなら食べてみたいジャン!
とはいっても、森先生と食べたジャガイモづくしでかなり腹はくっちいのだけど。
でもカレーと聞いたら行かずには居られない!
ということで五番館に向かったのである。
おお、いつも素通りしていた立ち食いソバやである。店番のおっちゃん一名。
カレーライスは450円である。
「俺たちは一人一皿は無理だなぁ、、、二人で分けよう。取り皿下さい」
と言っている兄弟を尻目に僕は一皿食べるぞ。
さて出てきたのは、日本風トロリとしたルーのタップリかかったカレーである。
割と肉もゴロゴロと入ったカレーで、よくある立ち食いソバ屋のいい加減なカレーとはちょっと違う風情。
一口食べて驚いた!
「むおっ こいつぁ旨い!」
これがなかなかにイケるカレーなのである!
単純に業務用ルーをそのまま使ったカレーではなさげなコク。
そうか、めんつゆをスープに使ってるのかな。ようわからんが、この小麦粉タップリのモターッとしたトロトロ感が堪らない。ご飯によく絡みまくるのである。タマネギの甘味も十分。これはダークホース的に旨いカレーである。
翌日、JA幕別のノムさんと相沢課長に「五番館の立ち食いソバ屋のカレーが旨かったですよ!」と報告したら、ニマーっと笑いながら、
「あのな、かき揚げ天蕎麦にカレールーかけてもらってさ、天ぷらに汁を染みこませてカレーも絡めて食うのが旨いんだよ!」
だそうだ。
うーむ旨そう!
次回いった折にはぜひぜひ喰いたい!
そうそう今回の出張中、
札幌在住の読者さんからもう一つ「帯広にいったら中華チラシというのを食べてください!」というメールをいただいた。しかしパンパンに忙しかったのでいけなかった!ぜひ次回、攻めてみたいと思います。