やまけんの出張食い倒れ日記

雪景色の中、新潟・上越を訪ねている!

新潟の上越出張。新幹線で越後湯沢乗り換え、特急はくたか8号で直江津に向かっている。
R0013910.jpg
こちらはもう雪だ。トンネルを出た瞬間に雪景色となり、社内で歓声が上がった。

上越といえば、数ヶ月前に上越タイムズという地域新聞に講演を依頼していただき、それの前に長岡にも寄って週刊アスキーのネタにさせていただいたのであった。その際、上越タイムズの人たちには本当にお世話になった! ご担当者さんたちはすでに僕のブログを読み込んでいただいていて、とにかく上越の旨いものをぐるぐると巡り廻って楽しませていただいたのだ。そう言えばそのときの模様は速報版でしか書いていなかった!

一番すごかったのは、漁港町である名立(なだち)の道の駅だ。二階の和食レストランに通されるが、「道の駅のこういうレストランじゃあまり期待できないなぁ~」などと思っていたのだ。しかし運ばれてきたのは予想を大きく上回るスゴイ品々であった!

名立といえば有名なのは甘エビ!


底引き漁で甘エビが上がるのはこの辺では名立だけのようで、とにかく鮮度が凄まじいのだ! 青く輝く卵をたっぷり抱えたプリンプリンの甘エビがどかっと載ったお重類。甘エビを食べると、関東で食べている甘エビ全てがすでに腐っているんじゃないか?と思わんばかりの甘やかな香りがする!ドロッと溶けるような食感ではなく、しゃっきりと歯ごたえがある。甘さと上品な風味。何も言うことはない。

こちらはミギス。

昨年、富山でいただいた干物が激烈に旨かったアレだ。

それと名立の名物が幻魚(げんぎょ)。そう、日本海側で「ゲンゲ」と呼ばれる深海魚で、最近めっきり漁獲量が減ってしまったアレだ。この幻魚、甘エビ漁の底引き網にかかって獲れるのだそうで、名立では結構水揚げされるらしい。

この幻魚を甘辛い蒲焼きにした幻魚丼がこの店の名物だ。

食欲をそそる甘辛いタレに漬け焼きされた幻魚は、少し小骨が気になるけど、淡泊な白身とプルンとした食感、トロッととけるゼラチン質にタレがからんで絶妙な塩梅だ。

でも幻魚の一番旨い食い方はこれ、幻魚鍋だという。


幻魚のトロトロしたゼラチン質が溶け出そうとしているのが見えるだろうか。

ホロッと溶ける身を食べると、このちょっとグロテスクな外観とは正反対に、あくまでも上品。しっかり旨みをキープしたままとろとろと舌の上で溶けていくのだ。いや、超絶品でした。
1Fの鮮魚コーナーでは、水揚げされたばかりの海産物が売っている。そこで見かけたのがシマエビ。

これは北海道で食べたホッカイシマエビかとおもったが、訊いてみたら違う名前が帰ってきた。おそらく同種だと思うけど、場所で名前が違うのだろう。

これをその場で向いて貰う!
ブリブリした海老の身を何もつけずに食べてみると、、、

「甘くない!」

あの海老特有の香りすらしない! 弾力のある身に、淡い旨みが載っているだけの、あっさりした食味なのだ!

「海老の甘さはね、少し置いておかないと出ないんだよ。2匹分けてあげるから持って帰って冷蔵庫にいれて、今日の夜に食べてごらん」

そういって渡してくれた海老をホテルで食べたら、、、甘かった!そうなのか海老もタンパク質の分解過程で旨みが出てくるのか、と目から鱗が落ちたのであった。

(そして夜を過ぎた)

講演終了。上越市の名物コロッケやハムなどをいただき満悦。
呼んでくださったコンサルティング会社の皆さんが、「十日町蕎麦を食べましょう!」と連れて行ってくれた。やった!

実際には上越は十日町の文化圏とは筋が一本違うらしいのだが、ふのりをつなぎに使った十日町蕎麦の文化が最近流入してきて、大流行なのだそうだ。車は郊外にむかい、大きなジャスコの前で停まった。

「実はですね、このジャスコに入って展開している小嶋屋というそば屋が、美味しいんですよ!」

R0013929.jpg
ああああああああああああああ
これは、長岡のジャスコでみかけた店ではないか!たしかここを長岡のジンが「旨いですよ」と行っていたのを思いだした!

そして出てきたへぎ蕎麦8人前は、確かにどどーんと素晴らしい盛りつけだったのだ!
R0013934.jpg
R0013936.jpg
茅場町の立ち食い蕎麦名店の「がんぎ」でふのりの蕎麦は食べ慣れているけど、この小嶋屋のそれは、表面が本当にツルツルとしている!体感ツルツル度はがんぎの2倍くらいあるのだ。そしてつゆが旨い。調子に乗って食べてたら7人前くらい食べてしまってお腹パンパンである。

席上、コンサルティング会社のニノミヤさんから衝撃的なお話しが。

「やまけんさん、私は名立出身なんですよ。やまけんさんがお食べになった甘エビですが、観光客向けの大きなものですね。実は甘エビは、小指の長さくらいの小さいヤツがもっと旨いんです。お客さん向けには大きいのを出すんですけど、甘さや味がちょっと落ちますね。それと幻魚ですが、あれにも名人がいて、うちのほうで出す大きい幻魚の干物を食べさせたいですねぇ、、、」

うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
名立の海は、またもっと深みがあるのであった!

しかしそれで終わりではなかった!
R0013939.jpg
上越タイムズの人たちが「上越きてるなら声かけてくださいよ!」と呑もうということになり、合流。アンコウ鍋、魚、雑炊と、フルコース行ってしまった。

そういうわけで本日はおとなしくします。先週からの熱がまだ、直っていないのですが、、、