食い倒れ本の打ち上げをアスキー編集部の皆さんとし、明日からの鹿児島・種子島出張の準備をしていると、オーパ門前仲町店の水澤君から連絡があった。
「いま、北海道の釧路から、相田君が来てるんですよ!」
うおおおおおおおおおおおおおお
マジ!?
と、早朝出発のため寝ようとしていたモードからいきなり目覚め、嫁さんともどもオーパに向かった。そこにいたのはまごうことなきフレアーのサムライ、相田君であった! 未だ観ていない人は、華麗なフレアーバーテンダーの世界にちょっと触れて頂きたいと思う。
■世界バーテンダー協会 FCC部門出場者 相田君はどう戦ったか!https://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2005/10/fcc_1.html
「おおおおおおおおおおおおお 相田くーん!」
「いやぁ お会いできて嬉しいです!」
彼は世界大会のフレアー部門に日本から初の代表として出場し、各国から40人近く出場した中でなんと17位という結果を残したのだ。滞在中僕は彼といろいろ話すことができたのだが、その男っぷりは本当にみていて気持ちのよい人間だった。
「僕は北海道を愛してますから」
という郷土に対する愛、人に対するストレートな感情の発露が見てとれる好漢なのである!
せっかくフィンランドを一緒に過ごした相田君が来たのだ。
「水リン、フィンランド大会で飲んだあのウォッカで何か作ってくれる?」
と、アブソリュート(スウェーデンのカクテルだけどね)のラズベリーだったかな、で軽いものを作ってもらった。
嫁さんはいちごを使った、ロングの炭酸が効いたのと頼み、たしかフランス語で「旅立ち」という意味を持つ名前の、素晴らしいカクテルが出てきた。
相田君は帰国後、新聞やテレビなどいろんなメディアに取材を受けて、北海道ではただでさえ有名だったのがもっと凄いことになっちゃったらしい。
「一時期、一日に100人くらいお客さんがきて大変でした。フレアーやりすぎで肩が痛くて(笑)」
僕のブログを読んだという人が、カウントできるだけで6人来店したそうだ。そのうち一人は「えっ やまけんさんはまだ来てないんですか!?やった先を越した!」とつぶやいて去っていったそうだ。ええい口惜しいなあ。
今日はオーパに色んな人が来ていた。相田君らの席の隣には僕のブログを読んでくれている人がいて、挨拶をしてくれた。また、水澤君のバーテンダーの後輩S君も来店していた。知っている人がいるだけでこの世はなんだか嬉しく温かい。
「やまけんさん、釧路に遊びに来て下さいよ!」
うーん行きたいよ相田君!
釧路も行きたいし、函館でラッキーピエロのハンバーガーとカレーも食いたい!
なーんて話をしながらフィンランドの日々が脳裏にパルスのように去来した。
いつまでも話していたかったが明日というかもう今日の朝早くには起きないといけない。一杯で帰ることにした。でも本当に会えてよかった。フィンランドの世界大会という、本当に特別な場で出会って一緒に時を過ごした友と、東京で会う。なにかヘンな気分だ。でも、さして大した話もしていないのにこの幸福感はなんだろう。やはり人と人との付き合いがこの世で一番大切なものだな、と心の底から思った一夜だったのだ。
さて 種子島のために、眠ります。