2005年10月21日 from 出張
2日目、IBAの組織員達は全世界会議をするが、僕らはツーリストと選手達もこの日はフィンランドツアーに出かける。この日、僕が週日行動を共にしたのが、前のエントリで説明したFTC(フレアーテンディングコンクール)に出場する相田(あいた)君だ。
29歳の彼は、北海道の釧路市でA-Oneというバーを開いている。フレアーテンディングの世界ではすでに有名な、日本を代表する選手である。出国する際から好青年だなと思っていたが、話をしてみると実に男気のあるイイヤツだった。
各国の選手団と一緒にツアーバスに乗り、一路郊外へ。
外に拡がる景色は、なんと北海道そのものである。
「なんだか落ちつくんですよ、、、白樺みたいなのも生えてるし。鹿が木の幹を食べてる様なあともありますね。トナカイかな?」
と相田君が言う。先のエントリに書いた畑の耕地面積に加えて、フィンランドは北海道と類似点が多い様である。
さてツアーでまず着いたのは、グラスなどのガラス工芸で有名なイッタラ社の工場である。やった!僕はイッタラのデザイン好きなんだけど、高くてナカナカ手を出していなかったのだ。
工場の中でガラス吹きのシーンを観られる。職人達がフウフウ吹いているが、熱くトロトロに溶けたガラスの流体を整形していく手腕は、いつ観ても神業だ。
なんと、コンクール出場者はなんとガラスを吹くことができるんだそうだ!実際に吹いたガラスは自宅に送ってくれるらしい。素晴らしい趣向だ。もちろん相田君もその一人。
熱々のガラスを職人さんが一拭きして、それを鉄の金型の様な処に入れてくるくると棒を回しながら吹く。
これが相田君の作品だ!下の長い部分は切り取って、ぷっくり膨らんだ部分をグラスにするそうだ。お見事お見事。
イッタラの歴史館みたいなところで、スニップスというリキュールを飲む。薬草酒のような感じの甘い、ハーブのような香りのするお酒だ。
イッタラ社のガラス、ショーウインドーに飾られてるのをみるだけだと、なんだか身近には思えないけれども、近くでみてみると非常に美しく、家に置いておきたいという思いを芽生えさせるなにかがある。
ついカードで買いたくなってしまって危険だ!結局、ファクトリーアウトレットショップでいくつか買ってしまった。でも相田君は、「店に置くから仕入れです!」と言って、なんと8万円分くらいも大量のグラスを買い込んでいた。
さてワイナリーとゴルフ場、農場を運営しているという、とある大きな村というかなんというかのスペースに移動してランチ。
この店で、従業員に混じって一人服装の違う美女が居た。この女性、僕らは勝手に「この広大な敷地の地主の娘に違いない!」と決めつけていたんだが、強烈美人!
よってたかって一緒に写真を撮らせてもらう日本人男子。いや、僕は撮ってませんよモチロン(笑)
ニナという名前のこの女性、地主の娘かどうかはわからなかったが、22歳だそうだ。うーむ美しい。
ランチはワンプレートディッシュ。
大量のマッシュポテトの上に、ラム肉の薄切りのローストを載せ、それにリンゴンベリーのようなベリーのソースをかけたものだ。グレービー(肉汁)がタップリとかけられていて、マッシュの山を崩すとジュワッと染み出てくる。
北欧ではこの、肉に甘いベリーのソースという組み合わせをよくみかけるが、独特に美味しいものだ。僕は美味しくいただいた。一緒に来ていた水澤君のお母さんや、水澤君の奥さんである葉子ちゃんのお母さんとかは全然ダメだったらしい。そうだろうなぁ。
この日は水リンもゆっくりと観光。
「今回の大会よりも日本大会の方が緊張しましたよ。世界大会は技術を競う大会じゃないんで、楽しんでいきます。」
とリラックスムードだ。
しかしとにかく風景から建物から美しいのがフィンランドだ。何気ない建物一つ収めるだけで美しい。なにもせずにぼんやりと静かに憩いたい人にはいい国だと思う。街も綺麗だけど、郊外に出ると全てが美しいのだ。
こういう場所で歩きながらも、相田君がフレアーテンディング練習用の瓶を取り出して練習。
「歩きながらやると凄く難しいんですよ」
といいながら2本の瓶を大道芸人のようにくるくると回し始める。この技を身ながら、人間としての相田君に関心を持ち始めてしまった。確信に満ちた言動、常に前に前にと進もうとするその姿勢、かなり気に入った。
バスは一路ヘルシンキへ。
「やっぱり北海道だなぁ」
と言っている相田君に緊張の色はない。吉兆だ!
ホテルに着くと、地下のガレージ横に設置された練習用スペースでフレアーテンディングの練習を観る。これが凄まじかったのだ!
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
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