この時期になると一大行事がある。それはジェノベーゼ(バジルペースト)作りだ。
三浦半島の長島農園にお願いして、最盛期のスイートバジルを1kgくらい送ってもらう。葉っぱで1Kg といったら相当な量だ。段ボールギッシリ送ってもらい、一年分のバジルペーストを作って、瓶で保管しておくのである。
まずは下準備。アメ横の大津屋に行く。
「仁木のお菓子」のすぐ近くにある大津屋は、乾物専門店なのだが、なぜかスパイスのメッカ。日本に在住するインド人やバングラデシュ人、パキスタン人がひっきりなしにスパイスを買いに来る店である。
■乾物・インド食材 大津屋
http://www.ohtsuya.com/
僕はこの大津屋のスパイスとレシピでカレーを作るという連載を「ハーブスタイル」誌に書いているので、もうこの店の竹内ファミリーとはもはやツーカーの仲なのである。
店内にはギッシリと各種スパイスやインディカ米、豆などが並んでいる。インド系食材で探しているものがあれば、ここに問い合わせしてみるといいだろう。とにかく品揃えが最強で安いのだ。
本日ここで買うのはナッツ類だ。バジルペーストには各種ナッツを使う。通常は松の実だけだが、僕はナッツ類を複数使って、旨味を複合させる。
「えーとね、生のカシューナッツとピスタチオ、松の実!」
「カシューはクラッシュしちゃったのでいいんですか?その方が安いけど」
「あ、クラッシュでいいっす」
そう、カシューナッツの形が丸ごと綺麗に残ったのより、欠けてしまったヤツの方が安いのだ。大津屋のネットショップでその価格を見ることができるので、ビックリして欲しい。百貨店の食品売り場で買ったりするのがばからしくなること請け合いだ。
さて
家に帰ってナッツ類をボウルにあけて水で洗う。ナッツ類は手で選別されたりするから汚れているので、軽くすすぐと良い。結構「ええっ」と思うほど水が濁る。これをザルに開けて陰干しする。
バジルペーストに使うナッツ類は、保存を考えるなら生のものを使わなければならない。加熱してしまうと油が酸化してしまうのだ。酸化した油の毒性は強いので、気をつけること!
豆が水分を吸っているので、これを2日かけて飛ばす。ペーストを長期保存するので、水分はできるだけ飛ばしておきたいのだ。
こうして3種のナッツ類を仕込んでおく。明日午前中にバジルが届く。そうしたらエイヤとミキサーを回してペーストを作るのである。夜、就寝前に保存用の広口瓶を煮沸消毒して乾かしておいた。
年間行事とはいいものだ。心が躍るなぁ。