やまけんの出張食い倒れ日記

メロン三昧 メロン食い過ぎで死んでみたいぜ!

皆様
この夏、僕はメロンを食い倒れています。むっふっふ

口火を切ったのは、埼玉県北部で、主に生協などの減農薬・減化学肥料の特別栽培品を扱っている流通団体向けに生産をしている農家の吉田みっちゃんだ。彼は僕と同い年なのに超・超真面目な生産農家で、いつも頭が下がる思い。そんな彼が育てるアムスメロンは、契約取引先にしか販売されないので、実は一般市場には出回ることがない。

「契約先との約束があるから他には販売できないんだよ、だからヤマケンにはあげる。」

と送ってきてくれた!

アムスは上品であっさりとした甘さと香りが信条だ。
そして彼は有機肥料しか使わず、栽培技術も高いので、味は非常によい!


上品でジューシーなメロンの香りを胸腔一杯に吸い込むのであった!

そして次は、熊本の鶴さんから送られてきた「肥後グリーン」だ。鶴さんは、僕が毎年某オンラインショップにて販売しているフルーツトマト「塩トマト」の特選農家さんだ。彼の作る塩トマトが僕は一番好きなのである。で、鶴さんが夏の間生産しているのが、このメロンなのだ。

肥後グリーンは、熊本県のオリジナル品種だ。アールスなどとは全く違う系統の味で、これもまたあっさりとした甘さに、独特の食感の果肉を伴っている。

冷蔵庫で熟成させて切ると、その爽やかな香りが立ち上ってくる。グリーン色の濃さはこの品種の特徴だが、メロンの瓜としての特質が発揮されていて、食感がしゃりっとしていて、口当たりと口の中に残る祝五感が美しいのだ。小股の切れ上がった美人といった体なのだ!

メロンと言えばアールス種(いわゆるマスクメロンですな)という考え方は、面白くない。やはり色んな品種のメロンの味・香り・甘さ・肉質があってこそ楽しいのである。そう言う意味ではこの肥後グリーンは、高くないのにオリジナルな美味しさを持つというメロンの筆頭格だ。

さて
そして夏のこの時期(7月中)になると毎年楽しみにしているのが、 夕張のI氏からの赤肉系のメロンだ。なぜ伏せ字にしているかというと「メロンに関してはもうお客さんを増やしたくない」と言っているから。ま、古くからの読者さんなら誰のメロンかはおわかりでしょう。

箱には一玉が3キロを超える大玉メロンが二つ入っている。
何やら蓋に書いてあるのをみると、「やまけん好みの熟度はこっち。」と書いてある。実は夕張近辺の人たちは、硬めの肉質を好む。対して内地、特に関東周辺では、トロリと果肉が柔らかく熟したのを好むことが多い。僕はジュクジュクに熟したのが好きなのだが、それは夕張の彼らからすると「そんなん、もういっちゃってるべ」という行きすぎの状態なのだ。で、彼らは僕の好みをわかっているので、熟れたのとまだ少し早いのを入れてバランスしてくれているのである。

「竹鶴が飲みたい~」と書いているので、送ってあげなきゃな。

ここのメロンは、マスクを綺麗につけるとか、そう言う余分なところにエネルギーを使わないで、とにかく味を良くすることしか考えていない。だから市場に出すと値はあまり付かないのだろうが、食べる側からすればマスクなんかどうでもいいのである。

さてこの日はジャブ程度に4分の1カット。さすがに先端部が熟れていて、僕好みである。

赤肉メロンは、そのえもいわれない香りが信条だ。3メートル先からも強く薫ってくる、素晴らしいメロン香にしばしやられてしまう!

メロンはダイナミックに食べるべしだ!
同じ瓜課の植物でこんなにもトロリとした味わいのモノはない。果物の芸術品である。口に入れて歯を入れると、ジュワッと冷たいジュースが溢れ、メロン香と天井知らずの糖度が舌を柔らかく愛撫するのである!

もうご満悦の俺である。これは翌日の2分の1カットだ。半分食べると、さすがに腹が下る。メロンなどの瓜は夏に身体を冷やすのが目的の作物だ。あまり食べすぎはよくないゾ!なんていって全く説得力がないな。

上記メロンはもうすでに出荷終了。なので書きました。これから晩夏にかけて出てくるメロンはまた品種群が大きく変わるのである。身体の冷やしすぎに注意しながらいろんなメロンを味わってください。
ちなみにスーパーなどで500円くらいで買えるアムスやオトメなどのメロンでも十分に旨い。冷蔵庫に入れないで日陰でお尻が少し柔らかくなるくらいまで熟させて食べれば、満足できるはずだ!可能であれば品種の違うメロンをいくつか買って試して頂きたい。2000円で3種くらい楽しめるはずだ。