知られざる茄子王国・新潟の巾着茄子と梨茄子を食べた! ぐああああ 絶品旨い!

2005年6月28日 from 食材

結論から言うけど、巾着茄子、梨茄子、共に凄まじく旨い!いやもう これにはやられました。

この茄子がきた経緯については、つい二つ前のエントリを読んで欲しいのだが、新潟のJINから届いたこの二つの茄子、巾着茄子(きんちゃくなす)のほうは、「蒸し茄子」(ふかしなす)にすべく、半割にして蒸し器で15分ほど熱をかけ、竹串がスッと通るくらいに蒸す。熱々を食べるのかと思ったら、JINから「冷やして食べた方が旨いです」という連絡があったので、冷蔵庫で冷やしてから食べた。

皮を剥いて蒸すのと、皮付きのまま蒸すのどちらでもよいということだったので、両方を試してみたのである。どちらもトロトロとした感じになるが、身肉はしっかりとした食感が残り、箸でつまんでも崩れることがない。これは、半割にした時に実感したように、果肉のしっかりした茄子品種だからだろう。通常の長ナス品種ではモロモロに蒸し崩れてしまってこうはならないはずだ。

さてカラシが手元になかったので、和歌山の津田君からもらったショウガをすり下ろし、ショウガ醤油でいただくことにした。

ご覧の通り身肉の部分はしっかりした組織を保ちながら、とろとろとふるえている感じだ。

一口に放り込んで噛むと、茄子のトロトロ肉質が舌にまでとろけながら、茄子のジュースがジュワッと横溢してきた!その香り、しっかりとした風味は絶品!

ううううううううううううううううううううう
                         旨い!

これは一本だね。蒸すという、ごくごくシンプルな調理法で茄子の旨さをここまで引き出せるなんて、他にはないだろう。通常、蒸し茄子といえば、中華でも酢と醤油と香味野菜をベースにしたタレをかけて食べたりするが、茄子自体に風味が乏しいためか、タレに技巧をつかい香り立つものにするのが通常だ。

しかし巾着茄子にはどっしりとした茄子の風味が強いので、これを活かすためには本当にあっさりとした醤油で食べるのが一番旨いと言える。いや絶品です。
しばらく、この茄子を使って色んな料理をしてみたいと思う。焼き茄子には向かないというか、地元では誰もやらないのだそうだ。何がいいだろうな。蒸して潰してトルコ風のディップにするか。揚げてみようか。いろいろやってみます。

ところで
茄子について書いておきたいことがある。それは「アクは抜くもんじゃない」ということだ。

よく料理本をみると、茄子は切った後、水にはなってアクを抜くということが書かれている。実際そうすると、数分で透明な水が茶色っぽくなり、多量のアクと呼ばれる物質が含まれていたことがわかる。

しかし、このアクこそが味の源泉である

栽培環境も整備されておらず、品種的にもまだ安定していなかった時代ならいざ知らず、今日の青果物に、アクを抜かないと食べられないようなものはほぼ無いといってよい。山菜のワラビなどには強烈なアクがあるが、それは栽培種ではない山菜だからである。

先日、週刊アスキーのホテルでご飯の取材時に、京都の宝ヶ池プリンスホテルのシェフである高垣さんと話をしていた時にもこの点では激しく一致した。

「そうなんですよ、賀茂茄子はアクを抜いたらいけません!アレが味になるんです!」

日本人は清潔神話が好きなので何でもあく抜きしてしまうが、日本料理の粋といえるような懐石を作るのでなければ、アクを味として活かすほうが良いのではないかと思う。すくなくとも、素材を入手したらまず生で、そして少々加熱して味を観て、その段階であく抜きが必要かどうかを判断した方がいいと思う。

今回の巾着、

実は今回、水に1時間以上さらしてアクを抜いたものと、あく抜きせず半分に割っただけのものを蒸して食べ比べをしてみた。結果は火を見るより明らかで、あく抜きしたものは風味に乏しくなってしまう。そのまま火にかけたものの方は、風味豊かで特に味の組成の複雑さがよく出てくる。

まあ、そういうことだ。

さてもう一つの梨茄子だけど、浅漬けにしてみた。

この瑞々しい断面をみていただきたい。小ぶりで堅く締まった肉質のためか、浅漬け液につけておくだけでは中まで浸透しない。重しを載せて圧しないと、うまく漬からないようだ。この写真のもそう言う感じ。

でも一口食べてみて驚愕。

あ、甘~い!

洋梨のような形だから梨茄子ということだったが、コレは違うな。強い甘さと、フルーティな香りが梨のような印象なのだ!刺身としても食べられるなこりゃ。

さて
あんまり旨いので、これ売りなよ、とJINに連絡した。あんましそういうことはやっていなかったらしいのですが、

「思い切ってやってみます!」

とのことだ。僕のエントリをみて旨そうだなぁと思った方は、注文してみてはいかがだろうか。いつものごとく僕には一銭のリベートもとりません。JINは実直なヤツなので、悪いものは送ってこないでしょう。もし食べたい方は下記をクリックしてみてください。

(発注方法は下記↓をクリック)

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配送・取り扱い期間:7月下旬~9月頃

1. 長岡巾着ナス:
   10~12玉(約2~2.5kg入り) 
   2900円(税込・送料別)

2. 梨ナス:
   25~30玉(約2kg入り)
   2400円(税込・送料別)

3. 長岡巾着・梨ナス詰め合わせ:
   長岡巾着5~6玉・梨ナス12~15玉 2700円(税込・送料別)

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