やまけんの出張食い倒れ日記

君は小田急新宿に行ったか!? 富良野・唯我独尊のカレーと富川のラーメンは完成度を増していた!

かねての予告通り、新宿小田急百貨店の11階催事場に大北海道展が開催されている。本日月曜日21日が最終日だ(6時までらしいが、きっと早あがりするだろうから急いで)。まだ行ってない人はぜひ駆けつけて欲しい。イートインコーナーが多数あるが、なんといっても大注目は唯我独尊のカレーと、富川のラーメンだ。唯我独尊は僕のblogでもさんざん採り上げてきたわけだが、富川のラーメンも実に注目株だ。なんてったって富良野で獲れる食材だけで構成されている。麺の小麦は富良野産のハルユタカ、それを石臼引きにして自家製麺する。スープのダシもメンマもチャーシューも、すべて富良野の食材で創っているのだ。

で、結果的に僕はこの会期中に3回、足を運んだ。その感想が、表題にあるようなことなのだ。

エレベータで11階に降り立つと、イカめしやらなにやらの雑多な匂いがブンブンと漂っている。その中を、すぐにそれとわかるカレーの香りが漂ってくる!

おおお 久しぶりの唯我独尊、マスターの宮田さんだ!

「おおっ やまけんさーん! なんだよ土曜日に来るっていってたのに、今日も来ちゃったの!?」

と久方ぶりにお会いできたのである。

唯我独尊もかなり長いことこうした物産展に協力出展してきているが、売りはカレーとソーセージなどの燻製類、そしてパンである。


実はこのパンがまた旨い!マスターが気を利かせてくれて、チーズパンをいただいてしまったのだが、天然酵母系なんだろう、粉も気を遣っているのだろう、ホロホロとした食感に甘い酵母の香りが漂い、そしてしっかりとした食感のある逸品だ!

で、この特設ブースで、マスターと2-3人の助っ人スタッフで、カレーが切り盛りされていた。

このようにアクリル板で仕切られた中でデカイ寸胴に漆黒のカレールーがなみなみとあり、それをご飯に盛りつける。その一連を、なんとマスターが自らやっているのである!

ご飯を盛り、野菜類をのっけ、ソーセージを切って載せる。マスター手ずから行うこのカレー盛り、実に貴重だ!

食券を買い(ソーセージカレー1050円)、特設ブース内の席に座り、食券をウェイトレスさんに渡す。

「やまけんさん用ね、わかったわかった!」と叫ぶマスターの声が聞こえてくる、、、程なく出てきたのがこのカレーだ!!

おおおおおおおおお
 旨そうじゃないかあああああああああああ


今回は、富良野で食べたバージョンよりも芸が何段階も細かい!まず、ご飯にルーをかけた上に、ゴマがちりばめられかつ生クリームがかけられている。

ルーはあの漆黒の一歩手前の深い褐色。滑らかであり、口に運ばずとも濃さを感じさせる色だ!とりあえずルーをタップリ浸したカレーを喰う!瞬間的に香りの洪水が僕を巻き込んだ!とろみのあるルーからは想像もつかない、練られたスパイス群の香気と、たとえようもなく深いコクがブワッと炸裂した!そして一瞬後に来る辛さ。富良野で食べた時よりも辛みが上だ!そうしておいて香りとコクの余韻が、後を引いて残る、、、

「うまああああああああああああああああい! 旨いっすよ昨年食べた時よりも!」

満を持してソーセージにもかぶりつく。

唯我独尊のもう一つのウリである燻製。とくにこのフランクなどのソーセージは、肉をかなり細かめに引いているのにも関わらず肉自体の香りが強く、そして燻製香もストロング。個性が極まりまくったガツン系のストロングスタイルソーセージなのだ。

それと、もう一つ気づいたのはライスだ。白米ではなく、うっすらとベージュがかっている。

「ああ、富良野のビール館(唯我独尊の地ビールレストラン)で出しているバージョンなんだけど、ガラムマサラをいっしょに炊き込んでるんだよ!」

そうか!強いスパイス香はこのライスからも立ち上っていたのだ!二重三重の味・香り空間が構築されていたのだ、、、シャッポを脱ぎますよ。

そんな風に食べながら、宮田マスターのでかいこえがブース内を炸裂する。


「お客さーん ルーが足りなくなったら『ルールールールー』って叫んでくださーい!足しますよ!!!」

なんてことを言いながら、きちんと催事へのお客さんにもコミュニケーションをはかるマスターだったのだ!


さて
その2日後、今度は富川のラーメンを食わねば、と思いまたもや登場。唯我独尊のカレーはオペレーションがご飯をよそってルーをかけるだけなので、お客さんからみえるところで作業ができる。しかしラーメンだけは、茹で上げたりしないといけないのでどうしても厨房内になってしまう。ということでブースの中の調理場に引っ込んでしまっているのだ。

ちなみに食券売り場には、通常の麺と全粒粉の麺を並べた鉢があり。これはわかりやすくていいね!


「ちょっと富川のマスターに顔出したいんだ」

と中に入らせてもらう。マスターに声をかけると、一瞬後に

「やまけんさんっすか!」

と目を大きく見開き、握手をしてくれた!

僕がD黒さんと富良野に富川を訪ねた時は風邪で調子が悪いということだったが、この日は万全!額の間から光が出ているようなエネルギーを感じまくった!

「気合いいれて創りますから!」

という言葉に支えられて出てきたのがこの「石臼挽きラーメン」だ!


みよ、この自家製麺・全粒粉で打たれた、これまたストロングスタイルの麺を!全粒粉だから、所々に茶色い点がみられるだろう。こんなラーメン、みたことない!

すすってみてビックリ。富川のラーメンもまた進化している!前の富良野エントリをよく読んでいただければ分かるのだが、実はあの段階での麺とスープとの相性には、まだ発展の余地があると思っていた。それほどに癖のある強い麺なのだ。その癖の部分をきっちり把握し、寄り添うスープになって東京にきてくれた、と今回は思った!ダシは非常にあっさり目、けど全粒粉の麺をヨイショッと包み、奥行きを出すようなスープである。

「いやマスター、前よりウマいっすよ!」

「いつも変わってるんですよ!今年はねぇ、麺がいいコンディションなんでガンガンやろうと思って!」


そう言いながらマスター、面白いものを見せてくれた。

「持ち帰り用、通販用にこういう商品も創りました。さすがに自家製麺ではないけど、粉の配合とかはきっちりやってます。」

おお、ラーメン博物館とかでよくみかける生麺付きセットである!これ、旨いなら買いたいなぁ。

さてそんで今日日曜日にも喰ってきたのである。
(続く)