銘豚の掛け合わせ~金華豚とフジロックから生まれたナンバーワン豚を取り寄せた。

2004年5月16日 from 食材

 銘柄豚ブームである。背景にはBSE問題や鶏インフルエンザ等の問題もあるだろうが、それだけではなく豚の旨さ自体に注目が集まるほど、嗜好にあわせた食味の銘柄豚の生産が実現してきているからだろう。

 豚の性能は、非常に乱暴に言ってしまえば品種特性(血統)と餌の組み合わせで決まってしまう。もちろん、豚はデリケートな生き物なので、飼養管理(飼い方、である)の巧拙によって大きな差が出るが、品種特性を熟知した人が育てた豚はやはり素晴らしい。

 さて明日16日は、三浦半島の長島農園で、ダッチオーブンを使った料理大会「クックオフ」が開催されるのである。主催は、以前にも紹介した、三浦半島のマニアックな旨いものを紹介しているBtoCサイト 「クック&ダイン」 だ。 ちなみに長島農園の野菜もここで買うことができる。このクック&ダインの大将であるヤマグチさんは、最近有名になった鉄鍋であるダッチオーブンの公認インストラクターであり、筋金入りの料理好きの食いしん坊兄ちゃんである。この人の声掛けで集まった10数組のダッチャー(ダッチオーブン愛好家)が、ひたすら自分の料理をつくり、できあがったらみんなで食べ合うという、至極平和な集まりがクックオフである。

 山口さんからダッチを2つ(10インチディープとスキレット)買った僕ももちろん参戦している。 第3回に僕が作ったのは、長島家の鶏を赤ワインで煮込み、手打ちパスタで食べた。

今回はどうしようかと悩んでいたのだが、煮込みは飽きたのでローストをやりたいと思った。

 そこで静岡県中小家畜試験場のハムの師匠である関さんに相談すると、

「おう、それなら最高の豚肉があるよ!全国食味コンクールで1位をとった豚だよ! なんと中国の金華豚の血が25%はいった優秀な血統なんだよ。」

というお返事が! おお、こいつはぜひ!ということで、生産・販売を行っているとある業者さんに肩ロース1.5Kgを注文した。そしてそいつがこれだ、、、

 金華豚は、最近これも有名になってきたが、高級中華食材の金華ハムの素となっている豚肉だ。霜降りが入る、癖のない柔らかな肉だというが、僕もハムではない金華豚の肉を食べたことはさすがにない。
 実はこの金華豚、日本でも飼育されている。静岡県御殿場市が、中国と姉妹都市契約を結んで、何人かの生産農家での飼育に取り組んでいるのだ。年間で数百頭しか出荷されない、現段階では希少価値の高い豚だ。

 この金華豚と、もうひとつ静岡の銘柄豚であるフジロックを掛け合わせたのが今回の豚だ。ジューシーで、実に旨いらしい。たしかに断面をみても、しまりのあるいい感じの肉だ。

明日のために塩をして、余分な水分を抜く。でも、軽く一枚くらい切って食べてみたいな、、、ちゅうことでソテーしてみた。


この写真ではわからないだろうが、肉のジュースがほとばしっている。本当にジューシーだ!脂も適度にのり、臭みがなく溶けるような食感だ。肉を噛みしめると旨味を湛えた肉汁がジュワっと来る。旨い!


明日はこれをシンプルにダッチで焼く。当初はパイナップルジュースに漬けて、風味をつけて肉を軟らかくしておこうかと思ったが、これだけ旨い豚には必要ないので辞めた!今回はシンプルにいくことにした。

 ということで、これから寝て、明日早くに起きて三浦に出かける。首尾はまた後日報告ということで、、、