満を持して大阪で迎える朝。講演が始まるまで少々時間があるので、このblogの読者さんであり、ライターをやっていらっしゃる堺三保さんから教えていただいた、大阪日本橋のカツ丼・カツカレーの店「こけし」に行くことにする。色々とルートを調べると、宿泊した天満橋から地下鉄で日本橋まで行き、カツ丼を食べてから、地下鉄で1駅向こうの長堀橋駅構内に、なんとインデアンカレーの店があるらしい。僕にとって初めての「梅田店以外の」インデアンである。今回をこのコースを採用しようではないか。
それにしても大阪の人たちはフレンドリーである。地下鉄の出口の目の前の大通りで、いったいどっちにいけばいいんだっけ?と思って信号待ちのおっちゃんに「日本橋ってどっちですか?」と訊くと、大きなジェスチャーを交えて、熱の入った説明を3分くらいしてくれる。でも、その内容は「こっち側をまっすぐ行けばいい」という簡単な内容なのだが、懇切丁寧に教えてくれるのだ。しかもおいらのインチキ関西弁ではなく、ホンモノの大阪弁(いや、俺には判別できないが)である。なんだかその人情に感動してしまった。あまりに感動しておっちゃんの姿を遠くから盗撮(?)してしまった。
■この人だ↓
さて日本橋(にっぽんばし、と読む)は、東京で言う秋葉原、電気街である。その日本橋駅から地下鉄では一駅向こうの恵美須町近辺に、その「こけし」があった。
この店は、秋葉原に於ける牛丼「サンボ」のような位置づけなのだろうか、とても愛好者の多い店である。この店独特のの作法とおもしろさは、こちらのWebにかなり詳細にまとめられているので見て頂きたい。
さて堺さんからは「ダブルエッグ ダブルカツ セパレーツがいいですよ!」と教えて頂いた。これは、玉子2倍、かつも2倍、具とご飯は別皿でという意味だ。相当にボリューミーである。これでご飯が大盛り(スーパーという)だと、「フルコース」という符丁になる。しかし、その直後にインデアンカレーも攻めなければならないことを考えると、ここは自重しておきたい。出張が続くので、体調管理には気を遣っているのだ。ということで、すぐに見つかった「こけし」に入店する。
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■こけし
住所:大阪府浪速区日本橋4-5-18
電話番号:06-6633-4956
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店内はわりと綺麗で広く、明るい雰囲気だ。席の前にはこけしが沢山ならぶショーケースみたいなのがある。
この店のメニューが出色のできばえだ。表面はこのようなオーソドックスな品書きだが↓
裏面はこのように↓、系統図による分類がなされているのである(笑)!
「ダブルエッグのセパレーツお願いします。」
「はい!」
待ち時間の間に、タクワンをぽりぽりと噛む。そう、ここは「たくわんのわんこ蕎麦状態」を味わえる店なのだ。タクワンが減ると、すぐさま店員さんが補充してくれると言うことで有名。これは、皿を伏せるまで続くという。果たして、店内を一定時間で回遊している店員さんが「たくわんいかがですかぁ」
と言って、2枚放り込んできた。タクワン自体は蛍光色の強い、みるからにその手のタクワンであるが、妙に美味く食べてしまう。ポリポリポリ。
そして程なく運ばれてきた「ダブルエッグセパレート」がこれだ!
盛りはそれほど多いわけではない。うーむやっぱりダブルカツオプションをつければヨカッタかなぁ などと思うが、ここは次のインデアンにむけて自制心をはたらかせたのであった。
セパレート(別皿)のカツをご飯にのせる。あれ?と思うほど薄い肉である。ショウガ焼き用に肉に少し厚みが加わったくらいか。しかし、この薄切り加減がきっとこだわりなんだろう。タマネギと玉子が絡まったご飯を一口食べる。関西風にしては濃く甘辛い香りが拡がる。カツ自体にもタレが染み渡っており、柔らかくかき込める。ナカナカに旨いではないか。というか、家でご飯を食べているような感覚だ。
店内を見回すと、同じようにホッとした顔をしながら、日本橋の各電気屋情報を交換したりというパーティが多い。そう、この店、やはり電気街のオアシスなのだ。秋葉における喫茶「東洋」(閉店しちゃうんだよなぁ、、、残念)や、牛丼「サンボ」(ここもBSE問題でやばいんじゃないかなぁ、、、心配)と同じ位置づけなのだなあ、と思う。
たくわん攻撃を2回受けたので、皿をひっくり返しておく。甘辛いカツ丼がすっきりと腹に入っていく。
「ごちそうさまでしたぁ」
ダブルエッグセパレートは820円。それほど割安とは言えないが、みな安心感と満腹感を味わいにやってくるのだろう。
日本橋の暖かな良心をみた。堺三保さん、情報ありがとうございました!
さて地下鉄恵美須町から、インデアンカレーのある長堀橋駅へと向かうのであった、、、