僕は宮崎が大好きだ!大好き!愛してる! 学生時代に農業情報ネットワーク大会というので初めてその地を踏んで以来、こんなにも好きな県はない。静岡とならぶぐらいだろうか。その後出張機会多数で、さんざん食い倒れさせてもらった。特に宮崎市の橘通りの裏側については「地元の人間より知ってますね」と言われたこともある。過去、こんな食い倒れ記事を書いたこともあるくらいなのだ。
で、大学時代の友人(先輩)が宮崎によく出張にいくとのことなので、絶対に抑えておくべき店を紹介しておこう。
まず宮崎空港に着いたら、即座に空港内の3Fにある魚山亭(ぎょっさんてい)に直行して欲しい。11時半くらいにならないと空かないので僕は15分くらい、開店準備をする店員にプレッシャーをかけながら店の前で待っていたことがある。「おまたせしましたー」と入店し、すかさず飛行機が離着陸する様をみられる窓側の二人掛け席に座し、メニューも見ずに注文するのが「鶏南蛮定植」いわゆるチキン南蛮である。 このチキン南蛮という料理、九州一帯では昔から食べられており、関東圏でその名を訊くようになったのはつい最近である。簡単に言ってしまえば「鶏の竜田揚げを甘酢にくぐらせてタルタルソースをかけたもの」なのだが、こいつが最高なんである。甘酢とタルタルの組み合わせがポイントで、酸味と甘みとタルタルの油分が食欲中枢を刺激しまくりなんである。店によってモモ肉を使ったり胸肉、ササミなど色々なバリエーションがあるが、やはり弾力があり旨味に溢れるモモ肉の南蛮が一番好きだ。宮崎では「小倉チェーン」というレストランチェーンが元祖ということなのだが、ぼくはこの魚山亭の南蛮が一番好きだ。小倉のタルタルは白っぽいのだが、魚山亭のはトマト系の何かが入っているのか、ちょっとピンク味がかかっている。もうこのソースがスペシャルで、ご飯4杯くらいはいけてしまうのだ。ちなみに恐ろしいことに、この魚山亭ではご飯おかわり自由である。ふふふ、、、
ちなみにこの日、僕は「鶏南蛮定食」に加え「冷や汁定食」も食べた。この写真がそれを証明している。店員は3度くらい「両方食べるんですか?」と確認していた。ちなみに昼飯である。 冷や汁も宮崎を代表する郷土食だ。ただみそ汁を冷やしたものではない。まず、すり鉢で魚(アジなどを焼いて身をほぐしたもの)をあたり、すり身になったところに地味噌を混ぜ、滑らかになるまで擦る。これをすり鉢の内部になだらかに塗り、コンロ(本当は炭火)に逆さに置いて火をつけ、表面が乾き軽く焼き目が付くまで焼く。こうして香ばしく変容した味噌に水・きゅうりの小口切り、シソ、ごま、みょうが等を投入し、混ぜたものが冷や汁だ。どうだこの手の混み具合!これをご飯にかけて食べるわけだ。うちの会社にいる宮崎出身の女性は、夏場には大量につくって冷蔵し、毎日食べていた。だいたいの居酒屋等で食べられるので、酒や食事の〆に食べてみて欲しい。
さて。 宮崎の旨いものでもうひとつ特記すべきものがある。意外だろうが、それは「釜揚げうどん」なのだ。宮崎市内では3軒の有名店がある。「戸隠」、「しげの井」そして「緒田薪(おだまき)」だ。このうち有名なのは「しげの井」と「戸隠」。しげの井は巨人軍キャンプの時にかならず長嶋監督が訪れたという店だ。そして戸隠は、タクシーの運ちゃんが必ず「あそこは旨いデスよぉ」と言う店だ。僕は3軒とも行ったが「戸隠」は推さない。先日行ったところ、一口で帰ろうかと思うまずさだった。それにくらべしげの井と緒田薪は素晴らしいの一言だ。今回はしげの井を紹介しよう。
しげの井に行きたいなら、夜の宿泊は「宮崎観光ホテル」にとるといい。何故ならその裏手にしげの井があるのと、そのまた近くにレタス巻きの元祖「一平」があるのだ。この一平についてはまたいずれ書こう。ただし、しげの井はひっそりとたたずんでいるのでわかりにくい。近所の人に聞きながら行こう。
宮崎の釜揚げうどんは、細めの麺でそれほどコシはない。ムッチンブリブリのコシを効かせた讃岐とは全く違うベクトルで、のど越しとダシの旨味で食べさせるうどんだ。そう、ダシ概後なのだ。しげの井でも緒田薪でもそうなのだが、注文がはいってから茹でるので8分くらいは待つことになる。ついついその間、いなりずしを食べてしまう僕だ。店内には巨人軍のサインなどもあるのでそんなのを眺めていてもいいだろう。
そうこうしているうちにうどんと茹で湯が入った碗と、濃いダシつゆが張られた碗がならぶ。ダシは濃厚茶褐色で、関西の透明感のあるダシとは文化圏が違う。万能ネギと揚げカスなどが最初から投入されており、椎茸の香りがプンプンする。うどんをたぐり、つゆにつけてすすりこむ。熱い!そして芳醇な旨味と魚貝の濃厚な香りが口腔中いっぱいに拡がる!あとは一気呵成にすすりこむだけだ。しげの井ではうどんの量で大中小があるが、お代わりを頼もうと思っても、「最初から茹でるから時間かかるよ~」となってしまうので、とにかく大盛りを頼むのが吉である。ちなみに写真は「中」だ。旨かったんでぼくは10分まってもう一杯「大」を食べた。それにいなりも食べたので、店のおばはんが喜んでいた。
あ、ちなみにこれは、チキン南蛮と冷や汁を食べた日のおやつである。この後の夜にはさらに快進撃が続き、摂取カロリー数が5000を軽く超えることになるのだが、それはまたいずれ書こう。当時の僕の記録によれば、下記を食べていたらしい。
> ■朝10時半 > 魚山亭にて > ・とり南蛮定食 > ・冷汁&ご飯 > それとおかわり1杯 > > ■夕方6時 > 茂の井にて(巨人長島監督のひいきの店) > ・釜揚げうどん 中盛と大盛 > ・いなりずし 3個 > > ■夜8時 > 鳥の里にて(地鶏専門店) > ・鳥のたたき > ・地鶏モモ焼き > ・冷汁&ご飯 > ・焼酎(銘柄忘れた)×1杯 > > ■夜9時 > 弁天寿司にて > ・レタス巻き(宮崎が元祖らしい)×2本 > ・チキン南蛮巻き×1本 > ・サーモン&中トロあぶり握り > ・キスの南蛮漬け > ・自家製烏賊の塩辛 > ・霧島オンザロック×1杯