以前からだが、最近よく下記のような質問を受ける。
「やまけんはあんなにたくさんのお店で食い倒れをしているけど、家では何を食べているの?それ以前に、料理はするの?」
お答えしましょう。僕は小学校4年生の頃から料理が好きになりました。高校の3年次では学校の近くに下宿していたので、毎日自炊。大学・大学院はもちろん一人暮らしで自炊。しかもお金が無かったので外食はあまりしなかった。大学生の時、農学部でもなんでもないキャンパス内に畑を創ったのも、自分で育てた野菜を自分で料理して食べたかったからというのが根本的な目的だった。
このような経緯なので、得意料理とかそういうのは無い。なんでも満遍なく作る。独りなのに天ぷらも揚げるし、学生時代はパンも焼いていた(しかも天然酵母で)。強いていえば、パスタは小学校から好きで探求していたので自信はある。ひところ、僕が連日ラグー(ミートソース)を作っていたので、家族が辟易していたこともある。
そんなわけで料理は大好きだが、よく言われるのが下記のような言葉だ。
「きっと”男の手料理”って感じなんでしょうね!」
これはきっと誉め言葉なのだろう、、、豪快かつリッチなイメージ。確かに、野外料理をするときにはそういうのも作る。例えばこんなの(3段目の画像が僕)。でも、こういうのを誉められるのはあまりうれしくない。現実には、僕の料理は主婦の料理なのだ。考えてほしいのだが、毎日スペアリブやらステーキといった「ハレ」の料理ばかりを食えるわけが無い。僕がいつも作る料理は「ケ」の料理だ。
例えば週末の休日には、
・つるむらさきのゴマ和え
・きんぴらゴボウ
・なすの南蛮漬け
といった惣菜を山ほど作って、でかいタッパーに蓄える。それを1週間かけて食べるような感じだ。とくにきんぴらゴボウは僕には欠かせない料理で、よく食べる。なすの南蛮は、夏から秋にかけてナスが出回るとき、大量に作る。串切りにしたナスを高温でさっと素揚げし、鷹の爪を割った酢醤油に漬けて冷やすだけだが、たまらなく好きだ。これら惣菜に、豆腐の冷奴(たいてい一丁分食べてしまう)と納豆をあわせれば、僕の休日の食卓になる。
日曜日はたいてい寝過ごすので、ブランチとして11時くらいにパスタを作る。トマトソースに自家製のバジルペーストをふんだんに使って、あとは野菜を放り込む。普通と違うのは、麺を200gくらい茹でることだろう。ワンプレートだからふんだんに麺を食べる。うちに来てパスタを食べたことのある人はわかるはずだ、、、
ま、そんな感じなのです。疑問は氷解したでしょうか、Sさん?