2016年1月 3日 from 陽光の国 シチリアを行く,食材
いやー 実を言うとボッタルガってそんなに美味しくないじゃん、と思っていたんだよ。けどそれは、単にこれまでうまいボッタルガを食べてなかったというだけのことだったっつうことがよーくわかってしまった!
日本橋のうちの事務所のすぐ近くにあるマニアックなイタリア食材ばかり輸入してる登馬商事の横澤君。年末に顔が見たくなって「お茶しにおいでよ」と連絡したら、お土産付きで来てくれた。
「これ、、、贅沢に一本つかってパスタでもしてください。」
おお!
ボラのボッタルガ!
いままではマグロのやつの、それもパウダーでしか使ったことがなかったわ。
「パウダーもありますけど、やっぱりこうした一本ものに品質的にはかないません。これは最上級品です」
これ幸いとばかり、実は昔、イタリアで料理修業をしていたという横澤君に、いいボッタルガパスタの造り方をきいた。
「そうですね、、、いいエクストラバージンオリーブオイル、例えばこのサン・ジュリアーノの小瓶を一瓶まるごとフライパンにあけて香草、そうですねイタパセなんかのみじん切りを加えたところにすり下ろしたボッタルガを入れて、パスタの茹で汁をレードル一杯入れたらフライパンを大きく揺すります。そうしたら勝手に乳化するので、そこに茹で上がったパスタを絡めれば完成です。」
マジ!?
ということでさっそく自宅にていただく。俺はニンニク好きなので、さらにそこにアーリオオーリオをすることにした。
ちなみにサン・ジュリアーノは僕もよく大瓶で買って使うオイルだったのだけど、なんとこれも登馬商事が輸入してることが分かってビックリ。
ボッタルガを大胆にすり下ろす。初めてやったけど、意外に簡単におろさせてくれるね。
さて、こがさないように柔らかく火を入れたニンニクと鷹の爪オイルに新たにフレッシュなサン・ジュリアーノを注いで、半分くらいのボッタルガを投入。まだ油が熱いからちょっと魚卵に火が通る。そこにパスタ茹で汁を入れてゆっくりまわすと、本当にすぐさま乳化!
そこに茹で上がったパスタをトングで投入し、火を入れないであおる!
最後に半分量のこしたボッタルガをふりかけて皿に盛り、飾りように切ったボッタルガを散らして完成!
ヤヴァイ、、、
妻と一言もなく、瞬間的に食べてしまった、、、
なんだこの美味しさは!?ボッタルガの塩気とうま味、最高です。飾りようの薄切りボッタルガはネチッとした食感も楽しめて素晴らしい!もうパウダーは使えないな、、、
サイドディッシュは同じくお土産にいただいた、モッツァレッラを燻製にしたこいつ。
これも塩とオイルと香草だけでいただきました。モッツァレッラの表面にしっかり薫香がつき、内部はトロットロ。なんと官能的で男性的な味わいか!
炭水化物ダイエットは俺にはできねぇな。そう実感した正月だったのである。横澤君、ごちそうさま!
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
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