どんな国でも4~5日経つと、「あー 日本食食べたい」ということになるものだけれども、イギリスでは特にそれが顕著だ。 「イギリス料理は不味い」などという都市伝説をここで打ち上げるつもりは毛頭無いけれども、イギリス料理には、日本料理や中華料理にあるべき「起伏」ともいえるものがないと感じることがある。フィッシュアンドチップスにしても、ローストビーフにしても、なんというか平たんなあじわいで、飽きてくるというのはある。
そこで頼みにしているのがインド料理と中華料理なわけである。今回、さいわいなことに宿泊したランカスターゲートから歩いて5分の通り、クイーンズウェイ駅周辺に、中華とインド料理がわんさかと軒を連ねていたので、試して廻ったわけだ。
最初、3日目の夜だったかな、北大の小林先生が「そろそろインド料理に助けを求めましょう!」ということになり、マハラジャなんとかという店に入って三種カレーとバスマティを食べる。瞬間、バチーンと殴られたような刺激に、目が覚める。いや食欲が覚める。これだよ!と。
それと同じような刺激が、中華にはある。 しかも、イギリス在住なのになぜか僕が行ってる時には日本に帰国しているという、大学同期の青井から「クイーンズウェイのマンダリンキッチンはうまいよ」というコメントが。よし、行く!ということで出撃したのだが、これがマジで青井に大感謝。すっばらしく美味しい!
まずは前菜にアロマ・クリスピー・ダック。
いってみれば北京ダックの様式で、皮ではなく肉の部分を食べる料理かな。ハーフで頼んだのにこの量。写真じゃわからないとおもうけど、すげー大皿で、ダックを包む春餅は20枚食らいついてくるんだよ!
甜麺醤を多量に塗り、葱も一杯詰め込んで巻く!
素晴らしい、、、小林先生も僕も瞬時にして調査疲れから生き返る!
水海老餃子を頼んで、、、
〆がこいつだ!
どっかーーーーーーーーーーーーーん!
この店の名物料理、ロブスターヌードル! どのテーブルを観てもこの料理が並んでいる!6人掛けの円卓に運ばれたのはこの3倍くらいの超大皿で、何匹分のロブスター使ってるかわからない(笑)
この大量の殻付きロブスターの下に分け入ると、麺が、それもかなりの量出てくる!
もう、われわれ興奮状態。
この殻付きロブスターにかぶりついた小林先生が、しみじみと漏らすのだ。
「ロブスターって、美味しいものだったんですね、、、いままで識りませんでした。」
マジでうまい! ロブスター、バサバサでなくしっとりしたいい火入れ。高温で一気に揚げて余熱で火が入ってるんだろうけど。それに、絡みついているソースの旨さが素晴らしい!どんな醤なんだかわからないのだけれども、海鮮醤やサーチャー醤などとはまたちがう、甘辛くて魅惑的な味なのだ。
とうぜん、そのうま味を吸った麺も!
最高だ、、、
蒸し麺ではなく茹で揚げ麺をそのまま炒めているようで、日本人ごのみの食感である。
二人だったので、これに青菜炒め(この日の青菜はパクチョイでした)を食べて満腹。しめてサービス料込み94ポンドで、1.8掛けると二人で15000円。これを高いと思うかどう思うか?
いやイギリスはいまや地元民でもあまり外食しないくらいに物価とくに飲食店の価格が上がってるなかで、これだけ満足させてくれるなら全然高くないっ!
ということで、僕らの舌を生き返らせてくれたすばらしき中華。次のロンドンでも絶対に再訪する! 青井、情報ありがとう!
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
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