2015年9月23日 from ドライエージングビーフ,出張
さて香港の小売スーパーもいくつか観てきたのだけれども、正直なところ香港だと、中国大陸からくる野菜か、他国からの輸入品かということになるので、それほど面白いものはなかった。けど、やっぱり牛肉事情がどうなっているのか、は気になる。
ということで滞在中、高級店であるシティースーパーに足を運んだ。牛肉売り場に行ったら、オージービーフがたっぷり並んでいるだろうとおもったら、、、
なんと、日本の和牛として山形牛がフィーチャーされている!(左側)。
そして面白かったのが、そのすぐ右に置かれていたのが、イギリス産のドライエージドビーフなのである。ちなみにそのまた右にはオージービーフが並んでいる。でもドライエイジドはイギリスのものだけだった。
しかも、ショーケースの後ろを見ると、、、
シティースーパードライエイジドビーフなる掲示のされた冷蔵庫が!まあおそらく熟成済みの個体をここに搬入して追熟させているのだろうけれども。この冷蔵庫、温度湿度センサーと直結した液晶ディスプレイまで着いている、日本国内でドライエージングに関心のある精肉業者が熱い視線を送っている製品だね。
で、嬉しいことに「興味があるならうちで焼いたらいいよ」と香港在住の今回のビジネスパートナーが言ってくれたので、買ったのですよ!そう、ご存じの通り、生の肉は日本に持ち込めませんので、、、
ちなみに、お値段はそれはそれはよろしうございましたよ~
だいたい350g程度で、7500円程度かな。
骨付きだとどうせ後で骨を外すしなあ、と思っていたら、ストリップ状態にしたものも売っていたので、そちらを。
これをみると、イギリスの牛肉に対するポリシーを見て取ることができる。脂肪部分がほぼカットされてるのだ! これはフランスでもそうなんだけれども、彼らにとって脂はノーなんですな。日本やアメリカの感覚だと、脂の熟成味も含めてドライエイジドビーフなんだけれども、そこは好みの違い、文化の違いがある。
さて、借り物の装備で火入れ。オーブンもあったけど、使い慣れてないので、フライパンでバターたっぷりに焼くヨーロッパ方式で。
アロゼしながら焼いていきます。
でも、初めての肉はやっぱりどの程度に焼けているのか、よく分からないんだよね~自信なし!
カットしてみると、やっぱりちょっと火を入れすぎたか! というより、休ませすぎてしまった、、、
すみません、ちょっとやりすぎました。
ただ、こうして食べたイギリスのドライエイジドビーフだけれども、とても美味しかった。ビジネスパートナーも「美味しい!」と言いながら食べている。どんな味わいかというと、本当に脂がないので、肉の部分の香りとうま味が最大化したような感じで、しかし脂がなく本当にリーンなので、水分も多くてあっさりしているという感じ。個人的には、大好きな味。
完全なるグラスフェッドではないけれども、粗飼料多給の肥育ですね、確実に。やっぱりヨーロッパの牛は旨いよ。イギリスに旨いものなしって言ってる人は、要するに旨いものを食べてないだけなんだなと思う。
ということで、香港ですばらしきおまけをいただきました。いやー こんどは厨房つきのコンドミニアムに泊まりたいね!
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
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