2015年3月 5日 from 出張
ご存じのとおり俺はカレー好きである。それもインドカレーが好きなのではなくて、日本のカレーが大好き。というのは、近頃の自問自答でわかったんだけど、ジャポニカ米の美味しいご飯をさらに美味しく食べるための手段としてのカレーが好きだからだ。インドやネパール、スリランカのカレーも美味しいけれども、どちらかといえば長粒種の米を美味しく食べるためのものだと思うので、ちょっと違うのだ。
で、熊本で美味しいカレーをひたすら探してきたわけだが、、、芦北町の赤松館の江上トミ先生のレシピによるカレーも美味かった。ベルンのカレーも美味かった。
そしてもう一店、熊本伝統のカレーがある。それが画廊喫茶ぶらうんのカレーである。
熊本の仕事の際、いつも仕事場になるホールスクエアのある上通り近くに宿をとればいいのに、新市街ちかくでとっている。それはこの店があるからといっても過言ではない(笑)画廊喫茶であって、看板にもコーヒーのことが書かれているが、ここを目差す人の多くが特製のカレー目当てである。
ご覧のようにルーだけ、具はないというか溶けているのか、とにかく粘性の高いルーがご飯にかかっているのみである。
これは普通盛り。実はこの日、大盛でお願いしたのだけれども、店のママさんが聞き間違えたか、普通盛りで持ってきてしまった。大盛はご飯がもう一山、ルーもたっぷりになる。
ルーはよく焼き込まれていて、蓮沼の古式武田流インディアンのごときこげカレー感がすこしだけある。でも、あそこほどにこげ感がつよいわけではなく、特徴的な味わいとして感じられる程度だ。小麦含量は高い。欧風の、野菜をピューレにした感もあるので、そのミックスだろう。
辛みは、激辛ブーム以降の現代となればそれほど強いというわけではないが、スパイシーといってもよい程度だ。そして、あきらかに美味しい!
僕はここのカレー、大好きですね。やっぱり、他にない味というのがイイのだ。業務用のレトルトや缶詰をあっためてホイッと出す店では、380円だったとしても食べたいと思わない。ちっとでもいい、手間をかけてオリジナリティが発せられれば、価値になるのにと思ってしまう。
まだ食べたことがないカレー好きなら、ぜひぶらうん詣でをしてみるといい。
■画廊喫茶ぶらうん
熊本県熊本市中央区花畑町12-152階
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
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