2014年5月13日 from 首都圏
ハンバーガー業界はなかなか特殊で、愛好家はいっぱいいるけれども、それでコンサルビジネスを出来る人があまりいないそうだ。その一人であろう存在が、シェアハピネス代表の白根智彦さん。あのベッカーズの立ち上げに携わり、JR東日本系列の数々の飲食ビジネスに携わった方である。
彼には昨年、雑誌「家の光」の特集記事の執筆で、ファストフードとくにハンバーガーの収益構造分析のインタビューをさせていただいたのだ。その節はどうもありがとうございました!その白根さんのfacebookで「明日は赤坂のモンブフにBLTバーガー食べに行く」とあったのですかさず同道の申込みをしたわけである。
昼はハンバーグ専門店「俺の牛」、夜は肉中心のフレンチ「Mon Boeuf (モンブッフ)」と名を変えるこの店、「低脂肪牛」で有名になりつつある群馬県のホルスタインの肥育農家である小堀君が肉を出荷する店だ。彼の肉はいろんなところで食べているが、肝心のフラッグシップ店であるここは初めてだ。
一緒に食するのは、白根さんに加えて、埼玉県戸田市周辺で飲食店を積極的に展開する鈴木君。気づかなかったけど実は会うの3度目くらい。ていうか、岩手県北ツアーにも参加してくれて、その後リコーギャラリーでカメラ使いこなし講座の講師をしたときの参加者でもある。ヘビーな読者じゃん!ゴメン、今回でしっかり顔と名前が一致しましたよ。
おめあてはみなランチのBLTバーガー880円。
サラダとアイスコーヒー(またはコーラ)がついているので、妥当な価格と思います。実にまっとうなフォーマットのBLTバーガーで、バンズも品がよく、とても美味しい。フレンチシェフが設計したハンバーガーだなと思いました。
研究家・白根さんも「うん、美味しいね、スタンダードだ」とのこと。
でもこれだけで終わらないのが私です。
この店に来る機会もそうとれないかもしれないので、食べられる時にいろいろ食べる! ということで、120gハンバーグと50gステーキの合い盛りを。
右側の円柱は熱せられた石板で、これに肉を押しつけるとさらに火入れが出来るということ。
低脂肪牛はホルスタインの肉で、生産者の小堀君が目差すとおり健全な赤身の美味しさがある。かたひじはらず肉を食べたいという時にとてもいい選択肢だと思うのだ。
そして、、、ハンバーグがすげー旨い!
と、ここでシェフの桂さん登場。
「そのパテにつかってるのは経産のホルなんですよ」
あー!それは味が深いはずだわ。 ホルスタインを肉にする際にメインになるのはオスが生まれたのを肥育する去勢牛だが、その他に何産も子牛を産んで乳をいっぱい出してくれて、そのお役目を終えた経産牛もいる。世間的にはそれを「廃用牛」と称するのだけれども、僕からすればなんて失礼な!と思う。だって、経産牛の方が明らかに旨いもん。
もちろん経産牛は肉用の餌を与えられていないし、育て方も違うので、「美味しくするための最肥育」をしなければならない。そこが、いま小堀君が格闘している技術の部分である。
ここのハンバーグ、メチャ旨い。今度ランチに来たときには迷わずハンバーグが三つつくトリプルを選ぼうと思う。
小堀君、経産牛ハンバーグむちゃくちゃ美味しかったよ。また来ます。
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
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