2013年11月22日 from 出張
さて、またつで満腹後、「ちょっと呑みに行かない!?」と大将に誘ってもらったので、喜んで。普通僕はあまり呑まないし、二軒目にまた呑みというのは行かないことが多いんだけど(というとみなさんが驚くのだが)、今回は、論文の構成もなんとなく見えたし、いいか!ということで。
お店は、またつを出てすぐの交差点を渡ったところにある、信号さえ青なら30秒でいけるところにあるLa Veneziana(ラ・ベネツィア)というお店である。ここで、ちょっとビックリの二品に出会った!
いつも仲良し、またつご夫妻。しかしこの二人のストーリー、「ええっそうなのぉ!?」という驚きと波乱に満ちた人生なのである。ま、でもそれは俺の口からは言えませぬ。
シェフはベネツィアから来たデニスさん。日本人女性と結婚して札幌に根付く。適当につまむからねということでアンティパストとピッツァ、手打ちパスタをお願い。女将は運転があるからお茶、マスターはワイン、僕はレモンチェッロをソーダ割りにしてもらう。
そんで、このピッツァが驚きだったんですよ、、、この緑色、何だと思います?ジェノベーゼ?いやいや、、、これ、ピスタチオのペーストなのだそう。
ピスタッキオのペーストは、以前、重シェフとシチリアに行ったときに僕もたんまり買い込んできたけれども、まあなんというかオイリーな果実なので、油分のまろやかさを感じるのと香りがブワッと立つ感じで、お菓子には最適。けれども、ピッツァのソースに使ったら、ただでさえチーズの乳脂肪分とバッティングするんじゃないの?と思った。
でも「これ旨いんだよ~」という芦原夫妻の声に、そうかそういうなら、、、と口に運んだのだが。
うおっ うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
これは旨い!
油のもっさりした感じが来るのかと思ったら、非常にキレがいい味!
緑色部のトロリとしたソース、ただのピスタチオペーストだけじゃなく、なにやら爽やかな香味野菜の味も感じる。 シンプルに見えてシンプルじゃない味の作りになっているとみた!
あらまあ、予期せぬ美味しさに、さっきまでたらふく食べたのに、また食えるようになっちゃったわ。「毛色が変わると、また食えちゃうんだよな」と芦原マスター。そうなんだよねぇ。
手打ちフェットチーネのクリームソースに、トリュフをたっぷりかけて。これもトリュフの香りブンブンでとっても美味しい。クリームベースのパスタはいまいち好きじゃないんだけど、トリュフの香りが溶け込むと、絶品ですな。
ズワイガニのビーゴリ。蟹の殻がどーんと出てきちゃうのかと思ったら、ちゃんと中身だけにしてくれていてホッとする(笑)はい、とても素直な味でございました。
で、次なる感動は、ドルチェだったのね。
「うちのマンマの味、松の実のケーキあるよ」
というのだけれども、松の実のケーキ?それって松の実潰して、、、ていう感じで、またナッツかぁ、、、と思ってしまって、俺はいいや、女将さん食べて。というモード。
ところが!
運ばれてきたこのトルタっぽいケーキをみると、ちょっと想像してたのと違う! 女将にごめんちょして一口食べたら、、、
う、う、旨いじゃないの!
カスタードクリームたっぷり、それがまだ余熱が残っていてほわんほわん。松の実は植えに申し訳程度、もしかするとカスタードに練り込まれてる?うーんそうではないと思うが、、、しかし旨い!
「ゴメン、ケーキ、おれもおかわり、、、」
ということで、セミフレッドと共にもう一つ食べちゃった。
デニスさん、どうやらお喜びのようで、グラッパの差し入れ。
それはもう、砂糖をたっぷりぶち込んだカッフェーに注ぎ込んでもらいます。
「えっこんな飲み方あるの? うわっ うめぇ~!」と芦原マスター、喜んでいただく。旨いよねぇ。それにしてもいい感じに下品なグラッパで、かなりいいわ。
札幌の調理師学校の講師も数校ひきうけているというデニスさん。いいお客さんと出会えてよかったね!
ほんと、久しぶりに呑んだな。
ということで、このお店、ピスタチオのピッツァとドルチェでワインをいただくのが愉しいお店です。ここはまたつのお二人にご馳走になっちゃった。ご馳走様でした!
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
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