2013年11月 1日 from 出張
香川県の小豆島では、いまオリーブの収穫とオイルの搾油が始まっています!
香川県では、小豆島をはじめとして、県内で重要な果樹作物として位置づけているオリーブを、さまざまな食材に”活用”する試みをしている。それを観に来て欲しいということで、某料理雑誌と共に巡る旅。
まずは、香川県のお肉屋さんの組合の専務でありながら、「会話に牛の話はほとんどでなくて、オリーブの話ばっかり!」という笹原さん。高松の港から小豆島に渡るフェリーの中で、さっそくオイルが出てきた!
「あのね、オリーブオイルの歴史は8000年!中国の歴史より長いんですよ!」
香川でフェリーと言えば、そう、識ってる人は知っている、フェリー内売店でおばちゃんがゆがいてくれるうどんの出番である。
このうどんにもオリーブオイルをトトトトトッと!
みよ、丼の下方にオイルの玉が浮いている!これをしゃかしゃかとかき混ぜていただくと、、、
「すご~い!いりこだしだけの時と、全然違いますぅ~、それにすごく美味しい~!」
と女子、大騒ぎ。
ホント、上質なオイルだとうどんに風味が加わって、複雑な味になる。これは愉しい!
小豆島への上陸、実はこれがお初です。行ったことがある人なら知っているだろうけど、上陸するといきなりゴマ油の香りがぶわーんと漂っている。そう、ゴマ油メーカーとしてシェアトップの「かど屋」の本社工場はここ小豆島の港近くにあるのです。下の写真の真ん中アタリ。
まずは車を飛ばして、小豆島のオリーブオイルを搾油している「東洋オリーブ」へ。
いまは収穫の真っ最中。一年で一番忙しい時期だ。
オリーブオイルは収穫後すぐさま搾油するのがベスト。お茶のようです。
洗浄したオリーブの実をペーストにして油を抽出しやすくする。
菜種やゴマなどの、種子から絞るのとは違い、果実から搾油するのがオリーブオイル。
そして今回の旅の肝は、この搾油したあとに出てくるオリーブの実のカスである。
実はこれが小豆島そして香川の食材にいろいろ姿を変えていくのである。その話はまたあとにして、、、
しぼったばかりの未精製のオイル!
口に含んだ瞬間は、これが油だとはまったくおもえない。トロンとした液体、舌の上でくちゅくちゅするが、ジュースのよう。コクンと嚥下して、空気を吸い込んだ瞬間に、喉の粘膜にはりついた香気成分がいきなりビュンビュンと主張をし出す!果実のような香りにピリッとした軽い刺激、オリーブの芳香がブンブンと香り始めた!なんとも貴重な体験をさせてもらったのである。
このオリーブオイルをつかった、そのものど真ん中の料理があるときいて、三年先まで宿泊の予約が取れないという「島宿 真理」へ。
圧倒的なラクジュアリー空間でごわす!
店主の眞渡(まわたり)康之さん。この人が生み出したオリーブ料理とは、、、
オリーブオイルを炊き込んだ、オリーブオイルごはん!
これは撮影用で、、、
こっちに、絞りたてのオイルをトトトトとかけるのです!
小豆島のオリーブオイルを一言で言えば、「しつこくない」「油っぽくない」そして「和の味」ということだろう。前の2者は、国際的な評価基準でいえば「特徴が薄い」となってしまうそうだ。しかし、和食の世界からみれば素材を引き立て、自分だけが主張することのない素晴らしいオイルである。
ならば、ごはんという一番われわれ日本人がよく「わかる」食材に、オリーブオイルをメインの調味料として食べてみるというのは実に正道。
みなさんがいま想像しているより、ずーっとしっとり落ち着いた、穏やかな味と香りです。実に美味しい!よくぞ生み出してくれました。
そして上の牛肉がオリーブ牛!これが今回のメインなので、感想は後述。
小豆島は醤油の島でもある。写真のうどんの汁は、醤油のもろみを使ったもの。甘みは和三盆。徹底的に食材を小豆島、香川に絞って、オリジナルな味わいをだしておられます。
ちなみにお部屋はこおんな感じ!
うーむ泊まりたいが、3年先か、、、
こんな旅をしております。
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
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