2013年5月 6日 from 食材
このブログの古くからの読者さんは「あーーーーーーーーーーーー!」と声をあげるだろう。そう、なんばんの粕漬である。
全国に出張に出ていると、いろんな「ご飯の友」にぶちあたる。そのご飯の友の一ジャンルとして「激辛なんばんモノ」というのがある。辛いから~いトウガラシをベースにしたもので、例えば東北なら青トウガラシを麹と漬け込んだ「三升漬け」があったり、西日本ではトウガラシと味噌を合わせた「なんばん味噌」がよく見かけられる。
しかし、この山形県白鷹町の「なんばんの粕漬」は、ここ以外どこにもなかった新しいものだ。写真のネットリした物体は味噌に見えるだろうけど、酒粕ベースなのである。しかも製造するまあどんな会のマドンナ、というかまあどんな(笑)達はみな農家の奥様方。だから、酒粕と砂糖、塩以外の原材料はほぼ自前の調達なのである!酒粕も、地元の酒蔵から取り寄せ、その年に一番よいと思われる品質のものを選んでいる。
だからこれは本当に、白鷹町のまあどんな会ならではの極オリジナルの商品なのだ。
しかも! 死ぬほど辛いのだ!
これに出会った時のことは忘れられない。山形市内の百貨店で開催されていた産直グループのお母さん達が集まるブースで、「これ舐めてご覧」といわれてちょいとつまんで舐めてみたのだ。敏感な舌のさきっちょで舐めたが最後、ズダダダダダダダダダダダダダダとすさまじい機関銃掃射のごとき辛み成分が炸裂し、悶絶してしまった! こんなに辛いもん初めてだ! しかし旨い! ということで、以後、このブログにて共同購入をしたりしたのでありました。
そのなんばんの粕漬け、しばらく前から「ちと甘過ぎでないかい?」と思っていた。おそらく、本人達は変わってないと思っているはずなんだけど、酒粕の時点で甘くなってるんじゃないだろうかと推測。
そしたら、彼女たちもわかっていたみたいで、今年はマイナーバージョンアップをするという。その試作品が届いた。
ああ懐かしい、右が「元祖なんばんの粕漬」、左がエゴマ入りの「つぶあぶら入り甘辛粕漬」である。
こちらがなんばんの粕漬。
こちらがつぶあぶら入り甘辛粕漬だ。
どれどれ、と箸でつまんで小指の先程度くらいを舌にのせて、絶叫!
か、か、辛いぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい~!
こいつはやべぇ、と思って白飯と食べるも、後悔(笑)
だってね、甘みのあるものと合わせると、余計に辛さが際立つのだ!
いやぁ すげー辛い。まあどんな会の佐藤洋子さんにきいたところ、甘さを1/4程度に減らしたらしい。しかしそれより辛みの立ち方がスゴイ。けど、これはもうこれで行った方がいい。だって、中途半端に万人受けを狙うより、極端な方が絶対にいいもんね。
ということなんだが、今年はこのブログ10周年の記念すべき年。このなんばんの粕漬を特別に作ってもらって頒布するってのをやってみたいと思ってます。詳細はまだ考えてなーい。
洋子さん、いろいろ遊びましょうね。ということで、お楽しみに!
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
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