2012年のカメラ環境を振り返る。俺的には、OLYMPUS OM-Dがグランプリ。

2012年12月29日 from カメラ

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■撮影:D800 60mm f2.8 Macro

今年もいろんなカメラを触らせてもらった。週刊アスキーのテストレポートで定期的にカメラネタをやれるということもあって、真正面から試用機を借りることができるというのが嬉しい。さらに、それ以外でも様々な人脈から思いがけない機材を貸していただくこともある。そんな中で気に入った機材を書いていきたい。

一眼レフ機では、とにかくニコンD800につきる。

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■撮影:OM-D MZD45mm f1.8

発表後、ローパスを無効化したD800とどちらにするか思い悩んだ末、無難なD800にしたが、プロサポートに申し込みしてから手元に来るまで2ヶ月かかった。しかしその性能・画質は間違いなく今年のMVPカメラの最右翼でしょう。強烈にどでかいセンサーの画素数と超高画質。文句言う部分がありません。万が一、肌に合わなかったら戻そうと思って手元に置いてあるD700を、そろそろ売ってもいいなと思えるくらいだ。

ただし、D800は、D700ユーザーからすると、心躍るマシンではなかった。使用感はあきらかに全般的に佳くなっているので、もう前機種に戻りたくないけれども、面白いと言う感じでは無い。逆にだからこそ、お仕事用として全幅の信頼をおくことができた。

その一方で、ワクワクしたというカメラもでてきた。その最右翼がやっぱりOLYMPUSが満を持して世に出したOM-Dである!

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露出計は、大きさ比較用ね。とにかくミラーレス機だから小さい!縦グリップをつけても問題にならないほど小さくて軽い。それでいて写りはばっちりである。OM-Dから使用が始まった新センサーは、これまでのどんなOLYMPUS機よりもいい!そのセンサーが今や、ハイアマチュア用のOM-Dだけではなく、PENシリーズにも降りてきているのがズルイ!俺ならいまはE-PM2が超お薦め機である。

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もちろんボディだけじゃなくレンズが佳くなってきたからマイクロフォーサーズ(MFT)陣営をお薦めするのだ。同じMFT陣営であるパナソニックからは単焦点&ズームがバンバン出ており、それと重ならない焦点域でOLYMPUSからも出ている。個人的にはオリからバンバン出して欲しいのだが、いまのところいわゆる「おいしい」焦点域はすべてパナから出ているのがちょっと悩ましい。

しかし、この45mm f1.8はOLYMPUSの大傑作である。シャープなのにぼける!キレもヌケもいい!それが2万円台と異様に安い!MFT機を買ったら必ず手に入れたいレンズである。

僕はいまのところ、仕事で使用(つまり誌面に掲載)する写真はニコンD800をベースにしているが、これからはばんばんOM-Dで撮っていくつもりだ。なんといっても軽さが違う。

さてMFTは35mm版フルサイズの1/2の面積のセンサーだが、それよりすこし大きい、APS-Cサイズのカメラも意外に使ってきた。年の前半〜中盤はなんといっても、リコーのレンズユニット交換型カメラであるGXRがよかった。

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この写真にもつけているのが、A16ズームユニット。大柄でかっこわるいと言われるが、持ってみると存外に軽く、しかもムチャクチャ写りがいい。なんとローパスフィルターが入っていない!今年はローパスレスブームだったけれども、地味に先陣を切っているわけだ。

ご参考:

■今日から札幌。仕事しながらアカデミズムに浸ります。写真は神泉「アルキメーデ」フェンネルとイワシのカサレッチェ
http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2012/04/post_589.html

リコーとペンタックスは一緒になったけれども、このラインは無くして欲しくないなあ。ホント、使いやすくて画質のいいカメラなんだよ。

さてAPS-Cサイズのセンサーといえば、モンスターカメラとの出会いもあった。

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コンパクトデジタルカメラのように見えるが、フォベオンセンサーを積んだ恐ろしいカメラ、SIGMAのDP1merrillとDP2merrillだ。これで撮った写真は、背面液晶をみると「すっげー画質悪い」と思ってしまうのだが、RAW画像を現像処理すると、細部の細部までクッキリハッキリ写っている、すさまじい解像力を持っているのだ。

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ここで等倍でお見せできないのが残念だけれども、、、

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以上が、今僕が使っているカメラたちである。もちろんこれら以外にも、素晴らしいなと思うカメラがあった。例えば厳密に言えば一昨年だけれども、富士フイルムから出ている高級コンパクトデジカメ X10。このカメラは素晴らしいと思った!

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■今年ビックリしたカメラ、最後の最後にこいつが来たぁ! 富士フィルムX10は、今まで使ったコンデジのなかで一番素晴らしい! ストロボライティングをしたら、またスゴイ!
http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2011/12/x10.html

カメラの噂サイトを見ると、X10の後継機が出てくるのではないかと言われているが、間違いなく「買い」のカメラだと思う。まずセンサーサイズが他の高級コンパクトの中でも大きく、レンズ性能もいいので綺麗にぼけ、立体感のある写真を撮ることができる。色再現も素直だ。ワイヤレスフラッシュの機能があれば、ちょっとした出張撮影用に買っちゃうかもしれないくらいだ。

さて来年はどんなカメラが出てくるだろうか。この夏から秋にかなりカメラ業界が新製品ラッシュだったので、少し落ち着くだろう。これから写真を始める初心者、コンパクトカメラからステップアップしたいという人には、まずマイクロフォーサーズ機をお薦めする。個人的にはOLYMPUSを推すけれども、この冬に新しく出たパナソニックのGH3も超絶イイと思う。マイクロフォーサーズについていろいろ効きたければ、ヨドバシ秋葉店のOLYMPUS売り場に立つ青木君を訪ねることを薦めたい。実際のユーザーからの視点でリコメンドしてくれるはずだ。

私はもう中級、いやそこからもう1ステップ踏み出したい〜という人は、まよわずフルサイズ機に行っちゃってください。ニコンD600と24-120mmf4、70-200f4を買えばもれなく幸せになれるはずです。D800はよほど高いPCの性能とありあまるHDDがないとお薦めできません(笑)