先月放映の「新報道2001」を観ていただいた方々から、メールやお葉書などいろんな激励をいただいたのだけれども、この小さな箱が送られてきた時にビックリ。だって、京都のお寺さんからなんだもの。
その名も一休寺。あの、僕らが子供の頃にアニメであった「一休さん」のお寺ではないか!
お手紙をよんで感動。副住職さんが番組を観てくれて、食文化を残していかなければという僕の活動に共鳴してくださったようだ。京都でも、いちぶの京野菜などはとりあげられるものの、実際には在来品種や郷土の食文化がどんどん失われているそうだ。そうしたことにも一休寺は取り組んでいるとのこと。
その一休寺が手ずから造っているのが、この一休寺納豆なのだ。
この説明書に書いてあるとおり、蒸し大豆にはったい粉(つまり麦ですな)と麹を混ぜて醗酵させ、塩湯を混ぜて天日干しにし、じっくりと寝かせたものだそうだ。つまり、味噌玉を軒先に吊しておいたやつの状態になるんだろうか。
経木の箱を空けると、ビニール袋に包まれているのにブワッと味噌を数百倍にも凝縮したような香りがする!袋を開けるともっとすごい!写真じゃ伝わらないな、この香りは、、、
中国料理の素材である「豆鼓」(とうち)が原型なのだろうと思うけれども、同じようなものは大徳寺納豆など各所にある。でも、それぞれその土地の菌と共生してできるものだろうから、味わいは寺によって違うはずだ。
これをひとつぶご飯にのせて食べる。一玉かじるのもすごい!と思う凝縮された味の濃さ。お茶漬けにするといいだろうな!
そして僕はこれを、マーボー豆腐の味ベースにしていただきました。実に旨い!正しい使い方の一つだと思うんだよね。
副住職様、どうもありがとうございました。いちどどこかで、お寺に伺いたいと思います。ご馳走様でした!
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
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