2012年5月 1日 from 出張
札幌に行くとやっぱり食べたくなるのは新鮮な魚貝類。どこで食べてもさほどレベルの差を感じない、、、なんてことはなくて、美味しくない店はほんっとに不味い魚が出てくるので要注意だ! だから僕は信頼できる人のおりがみつきの店でないと行きたくない。みな僕のことを、とにかくいろんな店を求めて廻る人間だと思うらしいが、意外に保守的な人間なのですよ。
で、札幌来て魚だったら僕は「またつ」だ。女将さんが水産会社のお嬢さんだということもあって、とにかくいい魚に関しては裏切られることがない。ただし、予約は必須ね。この店、もう大将と女将が二人で切り盛りできるだけにしているから、飛び込みだとなにも材料がないから、いいものに出会うことは難しい。
さて今回もいつものごとくホクレンの皆様と楽しく会食させていただきました。
ホクレンは北海道の農業の「親玉」的に言われ、そして独裁企業だと批判を受けることも多いが、僕はこの人達と触れあっていると、実に当たり前のことをやってきたまっとうな第一次産業従事者だと感じる。もちろん細部をみていけば感心できないこともあるだろうけど、農業者がどうやって収入を確保するかを突き詰める団体であり、組織としての行動がときに一部の利益を損なったり、また何かを束縛することもやむなし、ということだってあるだろう。でも、全体的なあり方を、俺は肯定するな。
さて見事な刺し盛りから始まって、今日のメインはなんでしょう?
「ホッケだよ!」
え? ホッケ?????
ええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ????
ホッケの刺身かよ! 噂には聞いていたけど、本当に食えるとはおもわなかった!
じつはホッケは刺身にしても美味しい魚なのだが、夏になると寄生虫がつくので食べられない。ただしこの一時期だけは大丈夫なのだそうだ。
醤油に点々と浮くくらいに脂ののった、トロントロンの柔らかな身肉。
清々しい香りに淡泊な白身。なんと美味しい魚なんだろう!もう関東の居酒屋で干物になったホッケは食えん!
一緒に居た皆さんも「おおおお、生か!」と大喜び。
「けどさぁ、この残った骨と皮の部分をさ、唐揚げにすると旨いんだよなぁ」
とT尾さん。
「おれが子供の頃はさぁ、ニジマスの洗いを食わせる店があって、そこの刺身も旨いけど、残ったアラとか骨を素揚げしたのがまた最高なんだよなぁ。」
と言う。そういえば彼は上富良野出身!それってもしかして、ニジマスを絶品のニンニク味噌で食べる、下記↓の「清流亭」?
■2005年8月4日ザ・パワーオブ富良野を観た! 唯我独尊を中心とした新しく食のチーム! その2
http://www.yamaken.org/mt/kuidaore/archives/2005/08/post_599.html
「おおおおおおおおおおそうだよそうだよ!あの店だよ!」
ああ! あれは最高なんだよ、、、と思ってたら、またつの親父が骨と皮も勿論素揚げにして出してくれたんだけど、もう一つ感動的なものを作ってくれた!
それは、、、
ホッケフライ! しかもタルタルソースかけ!
刺身ではとろとろな食感だったホッケが、フライで加熱脱水すると、こんどはフワフワの天使のような食感だ!それがタルタルのやわらかな旨味と出会って、もうこれは絶品としか言いようがない。あーーーーー、もう、これはやみつきになる。けど、この時期しか食えないんだよね!?また食いたいよ!
このほかも勿論、怒濤の旨いもの攻め。
ウニを載せた茶碗蒸し、、、と思ったら、、、
中にもたっぷりウニが! 加熱されてギュッとしまったウニも旨し!
銀ダラ、、、だっけ?これまた実に脂ののったホックホクの上質白身!
カニ、おおすぎ。
アスパラガスのポテト裏ごしクリームソースかけ。またもやウニと、中にはホタテ刺しが隠れている。
そして〆はイクラウニ載せ一口寿司。
お椀は、特大シイタケにエビのしんじょを詰めて上げたものに、コゴミ。
大変に、美味しゅうございました! やっぱり期待を裏切らない店だぜ!
それにしてもT尾さんのルーツである上富良野のことを思い出し、ちょっと懐かしくなった僕であった。またあっちのほうにも行きたいなぁ。唯我独尊の宮田マスターにも、会いたい、、、
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
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