うわーい、月曜日から滞っていた原稿3本と重要な企画書の作成終了! 今週はマジでハードだった、、、
というわけでちょっとブログをば。今週の月曜日から水曜日までは、久しぶりに短角デーが続いた。岩手県の産地の中で、今年は岩泉町をフィーチャーする年になりそうだ。というのも、僕がオーナーとなっている短角牛の「草太郎」はいま、岩泉の肥育農家・畠山利勝さんのところで育ててもらっている。この草太郎がもうしばらくしたら出荷となるのだ。
だから今回は、その草太郎の様子を見に行くことがメイン、、、ではなく! 実はちょっとした仕事で、この岩泉の短角牛が放たれる牧野(ぼくや)の風景を写真に納めるというのがミッションとなっているのだ。とはいっても、まだ山に牧草が生えてきたばかりで、まだベストのタイミングではない。そこで、今回はどの牧野の風景を撮影するか、ロケハンなのである。
ロケハンとは言っても、カメラは持って行った。前のエントリに書いたように、メイン機のD700に加え、今回はオリンパスのOM-Dの二台体制である。この旅で撮影した写真はもう、ビジュアル中心でセレクトして、ぽんぽん載っけてしまいたいと思います。
今回は、一日目に訪れた牧野、「釜津田」の光景だ。
牧野は山の上にある。当然ながら広い!牛の放牧は、成牛一頭につき1haは必要といわれる。だいたい30頭以上の母牛が放たれ、そこに子牛も混ざるので、少なくとも50ha程度はなければならないわけだ。従って敷地内に入ると、ドダーンと広い緑の空間の中に、褐色の点々が認められる。そう、彼らが短角牛の母と子だ。
春、牧草が生えたことを確認して、繁殖農家(子牛を生産する農家)は冬の間、牛舎に入れていた短角牛たちを牧野に上げる。牧野では組合に入っている農家の牛が入り交じることになり、これを看守さんとよばれる牛飼いのプロが毎日、見て回る。つまり短角牛の繁殖農家はここで牛のお守りを外部委託することができるわけだ。
多くの繁殖農家は、タバコや米、野菜などを生産する複合経営農家だ。雪が溶け、作付け可能になったこの時期、牛を山に上げることで、他の品目に手を着けることができるようになる。
春先に集中して生まれた短角の子牛たちは草も食べ始める。この牧野に草が無くなる10月後半まで、彼らは母乳と草で育つのだ。
牛は人と同じく、十月十日で子を出産する。短角の子牛は通常、春に集中して生まれる。なぜなら彼らはこの春から夏にかけて、妊娠するからだ。実はこの一群のなかに、一頭だけ雄牛が放たれている。「種雄牛(しゅゆうぎゅう)」と名付けられた彼は、毎日せっせと、発情したメスをみつけて愛を交わす。これを「本交」という(笑)
春から夏にかけて集中的に種がついたら、十月十日だと3月~5月に子が生まれるのが自然だ。そういうわけで短角牛だけは、季節性をもった肉牛といえる。というのは、他の肉牛は99%が人口受精なのですよ。
ね、短角ってナチュラルでしょ?
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
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