野菜くらぶのレタスの収穫は、まだ陽の昇らないうちから始まる。僕らは朝の4時過ぎにホテルを出て、畑に着いた4時半にはもううっすらと明るくなってきていた。
「おはようございます!」
と爽やかな笑顔で迎えてくれた竹之内光昭さん。
さて、昨晩にアップした「その1」で、スノーボード好きならもしかして、この方をご存じの方もいたかもしれない。何を隠そう、竹之内さんは日本を代表するスノーボーダーの一人なのである!一時期コンビニのDVDの棚にも彼のスノボ教則ビデオが並べられていた(そうだ)。いまも冬期、このあたりに雪が積もる時期にはスノーボードのインストラクターを続けておられる。そんな人なのである!興味ある人はこの教則本を↓
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さあて作業だ。とはいっても、素人が収穫作業をすぐにできるわけもない。
そうそう、よく消費者のひとたちが「畑、手伝いに行ってあげるよ」と言う感じで生産者のところにお邪魔することもあると思うが、多くの場合、本当の意味での手伝いになっていない。むしろ邪魔してるというのが実情だろう。プロの作業は正確で柔軟性があり、そして早い。
畑の土の上に映えている植物を選別し、適切な部位を切り、その場で葉や根をトリミングし、傷をつけないように収穫箱に入れる。それだけのことと思うかもしれないが、その土地・その農園によって基準と流儀があり、慣れるまでには時間がかかる。
僕が学生自体にやっていた畑を貸してくれていた農家の飯島さんは春先にレタスを造っていた。その苗を分けてもらってこちらの畑でも植えてみたけど、とにかく最初の元肥をきちんとして、定植などのタイミングをうまく合わせればできる。
けど、その「うまく合わせる」を、一発限りではなく、数日ずつ種蒔きをずらして、シーズン中に間断なく出荷し続けるということになると、難易度は倍増していく。そこから先がプロの領域なのだ。
レタスの場合、上から玉をみて収穫に適した肥大をしているかを判断し、包丁で根を切り、外葉をトリミングして、傷をつけないように箱に詰めるという作業となる。これ、言うは易しだけれども、実際にやってみると大変な作業だ。ということで、しばし作業に熱中していたので写真無し。
「やまけんさん、穫れたてのレタス食べてみる?いちおう、マヨネーズ持ってきたんだけど」
ええええええええええええっ 食べたい!
「じゃあ、まるかじりってわけにはいかないから、こいつを割ってと、、、」
と、切り立てで白い汁が滴るレタスのおしりにグッと親指をめり込ませ、ムリムリッと割ったのを渡してくれる。
これにマヨネーズをビーッとかけて、、、
かぶりつく!
シャリシャリシャリシャリシャリシャリッ と、レタス一玉分の葉を自分の歯が断裁していく音と、口中にシュリシュリシュリと溜まっていくレタスのジュース! むせ返るほどにレタスの青い香りと、そしてほろ苦みが拡がっていく! おおおおおおおおおおおっ 旨い!
「穫れたてのレタスは苦いでしょ。みなさん、穫れたてだと苦みがないと勘違いするんだけど、穫ったばかりの状態のほうが苦みが強いんだよね。これを一日置いとくと、すっかり抜けるんですよ。その辺に昨日収穫したのが転がってると思うんだけど、、、あ、あった。食べ比べてみます?」
と、昨日収穫のレタスを同じようにパリパリと割っていただく。何も着けないでかぶりつくと、、、
「!」
ホントだ! 苦みが消えて、その奥から本来レタスが持っている甘さが前面に出てきた!すんげえ甘いよ、、、
うーん 俺、こんな食べ方してこなかったな。反省、、、
いやそれにしてもレタスの食い方、間違いなくコレが一番旨いな!葉を一枚一枚むしり取って食べちゃダメなんだ(笑) 割って、丸ごと食わなきゃ。食感が命なんだから、パイ生地のように何層にも連なっている状態こそが、食感が活きる状態なのだ!
「玉レタス意外にも、サニーレタスやコスレタスも造ってますから、観に行きましょう」
と、なんちゃって手伝い部隊は収穫「体験」を終えて、隣接の畑に向かう。
竹之内先生の収穫実技。切り離した根本を綺麗にカット。
「はい、じゃあこれもヤマケンさん食べてね。」
ほい、いただきます!
コスレタスは玉レタスより苦みが少ない。水分は少し少なめ、食感も強い。
やっぱりマヨと合う!
プロの収穫スピードは、とにかく速い!
ニコンD700 70-200mm 180mm 1/1000 f2.8
実は澤浦さんも写真好き。
愛機はキヤノンの60Dだったかな!? 澤浦さーん、そろそろ5DmkⅢ買ってフルサイズの仲間入りしなよ~。
ちなみに、竹之内さんは独立した生産者で、野菜くらぶの一員として出荷をしているという位置づけ。こうした若手生産者が何人もいる経営体は、そうそうないな。
竹之内さんと美人の奥様。あー帽子とってもらえばよかったな!
最高のレタスをご馳走様でした! マジで旨かった! あの、ぼたぼたと水分の滴るレタスをまた食べに行きたい!
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
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