2012年2月27日 from 首都圏
広尾「アクアパッツァ」のビル1Fには、少しカジュアルなレストラン「アクアヴィーノ」が入っている。昨年中頃までそのヴィーノのシェフをしていた山崎さんが独立!この飲食不況のなか、大丈夫かよと思ったが、そのイタリアレストラン「Y(ワイ)」は繁盛しているときいていた。でも、僕が東京で飯を食うチャンスがなかなか無くて行けてなかった。このたびようやく西小山へ足を運ぶことができた!
駅から歩いて3分。いきなりイタリア国旗が窓から下がっていて、強烈に主張している!
ここが山崎シェフの約束の地なのである。
一階はカウンター6席に二人用テーブル一席、そして二階には大テーブルがあって6人くらいは入れそう。面積はそんなに無いけど、僕らが到着時にはもうほとんど満員。土曜日の昼下がり、美味しいイタリアンランチをということで近所の人たちが押しかけてきていた。
昼はランチメニューもあるが、ボリュームのあるサラダにこれまた大盛りのパスタ(乾麺100g!)、デザート付きで1200円だ。というと普通じゃんと思う人もいるだろうが、都心部のオフィス街のイタリアンで出るパスタやサラダはほんのチョビットでしょ?そんなんじゃない、ガンガン盛りで出てくる。デザートのティラミスもすんごい盛り。
「もう僕の店は薄利多売って決めたんです!美味しくお腹いっぱいになってもらって、いつもお客さんも一杯。そういう路線で行きます!」
という山崎シェフ、実は住んでいるのもこの西小山。店から数分のところに家がある。だから、この地域をもっと楽しくしていきたいんだという志で、自分でも行きつけにしたい店を開いたというわけだ。西小山の人たちはラッキーだね!
さて、開店時に花輪も出さなかったので、その分 昼からガンガン食べよう!ということでがっつりいきました。
佐賀県産ホワイトアスパラに絡ませる目玉焼きの卵も、選び抜いた特別卵。
縮みほうれん草のサラダ、大皿にドカンと山盛り!厚切りベーコンはタップリのオリーブオイルで温め、その油をドレッシングにジャッと回しかける。マッシュルームも厚切り。ほうれん草の赤い根っこは細かく刻んでまぜまぜ。旨し!
富士ヨークの骨付きロースのソテー。パスタの注文が細かく入る中、フライパンとオーブンで丁寧な火入れをしていた。
オニオングラタンスープのベースとなるタマネギも、北海道で味がよいといわれる昔の品種を使用、最初オーブンで天板蒸し焼きにして汗をかかせ、その後に鍋でじっくり炒める。
「僕の料理のスタイルで、蒸し焼きって大事なポイントなんですよ」
というように、自分の料理の道をすでに確立したようだ。僕もそう思う。彼の料理は丁寧で優しく、柔らかい。イタリアのあたたかな家庭の味を、高い技術で磨いたような味。
で、彼のアクアヴィーノ時代の得意料理が、大人向けのナポリタン。今日もそれを頼もうかとも思ったんだけど、ランチメニューのアマトリチャーナが旨そうだったのでそちらにした。
うううううううううううううううううううううううううううううう
旨い!
肉はグアンチャーレ、タップリのタマネギ、とろりコクのあるトマトソース、仕上げのバターとチーズが渾然一体。リングィーネに絡みついて、ほおが緩む味だ。いやー旨い。ほんと、同じ料理でもシェフが違うと全く違う味になるのがおもしろいなぁ。
アンチョビとキャベツのパスタからは、ブワンと強いアンチョビの風味が来る!
「アンチョビはいいやつ、使ってます!」 うん、わかる。
これにイワシの魚醤であるコラトゥーラを一振りすると、さらに薫りがきいて味がびしっと決まる!二度オイシイパスタになります。
いや、満足満足、、、そのまえにドルチェ!
これ、中皿にドカンと盛られたティラミスですよ! このボリューム感、写真じゃあまり伝わらんな。ちょっと嬉しくなっちゃう量です。いや、別腹別腹。
特製プリンも美味しい。けど、写真は撮ってないけど、一切れもらったリコッタチーズのケーキがまた絶品でありました。
「この店を初めて、料理が『仕事』って感じじゃなくなったような気がしますね。経営のこと考えたりしなきゃいけなくて大変だけど、でも好きなことをとことん突き詰めることができるんで。毎日楽しいッス!」
西小山の住民がウラヤマシイですよ、ホント。楽しくて美味しい店だ。周りに住んでる方はぜひ、元気印の山崎シェフに逢いに行ってください。
■イタリア料理 Y
〒142-0062 東京都品川区小山5-18-17
TEL/FAX 03-3786-5005
http://www.ne.jp/asahi/itl-y/yamazaki/
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
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