2012年2月15日 from 出張
いいよなあみんなバレンタインチョコもらえて。俺は朝から出張だからなーんもねえぜ。まあ、いいんだ。俺は高校生の時に46個もらったという最高記録があるもんね。ちなみにホワイトデーにもらったみんなに何か返そうかと思ったけど、よく考えたら一個500円のお菓子を買ったとしても×46で23000円になってしまう!と言うことに気づき、それは無理だという結論に達し、一個もお返ししませんでした。ゴメンナサイ、あのときチョコくれた皆様。
それはそうと、静岡で新幹線を待つ間、駅ビル内をぶらぶらしてたら「東京ナシゴレン」という、魅惑的な店があった。
誰も客が居ない店内を観ると、コックは現地人だ。これはもしや!?と思い入ってメニューを見るとやっぱり本格的。
ホールの兄ちゃんも浅黒いインドネシアの人だ。それなのに「一般的なのは若鶏のナシゴレンですね」なんて日本語流暢だ。そいつを頼んで出てきたのが写真のナシゴレン。
サンバルソースをタップリかけていただく。ベーシックなナシゴレンだからさっぱりしている。僕はもっとパーム油ギトギトのナシゴレンが好きだけど、こういうのも言いもんだ。都内に店ないの?と聴いたら、横浜と東京に違う名前で店を出しているらしい。なんでだ、東京ナシゴレンって名前でいいじゃん!と思ったが、、、ということで、思わぬめっけものをした静岡行きでした。
静岡での仕事を終え、新幹線で広島に移動中。静岡駅の東海軒で元祖鯛めし弁当を買う。560円。醤油味の炊き込みご飯の上に、真鯛と姫鯛のソボロがふんわりのっている。箸休めにたくわんが二枚の超シンプル構成。これが実にうまい。何がいいって、たくわんが佳いのだ。
東海軒の鯛飯弁当のたくわん、まず色がおだやかで、凶悪な着色料を使っていない印象。それより味わいも華美な装飾無く、アミノ酸液にどっぽり漬けた市販品とはちょっと違う印象なのだ。歯触りもよく、たくわん用の理想大根品種を使用したまっとうなたくわんと観た。美味しかったです。
そんで、鯛飯弁当をおやつに食べつつ、広島へ。3時間かかるんだよね、と思ってたけど、ビッグコミックスピリッツ読んで、原稿の手直しとキャプション入れをして、明日のシンポジウムで流れる映像をDVD-ROMでみながら進行台本を読んでたら、すぐについちゃった。
今日は前泊で特になにも予定がないので、速攻でお好み焼きを食べる。もう移動がめんどいので、八昌とか行くつもりないので、駅ビルの麗ちゃん。
ここは広島からの帰りによく来る。やっぱりうまい。何がうまいってここのそば麺が好きだ。最近エビアレルギー気味なので生イカ入。イカ天ではありません。鉄板を囲むカウンターには可愛い女性が一杯。一人で食べてるのもおるゾ。とっても素敵です。
サクッと焼かれてきたお好み焼きには、甘口ソースをどぽっと大さじ15杯分くらいかけていただきます。俺の定義では、お好み焼きとはソースを美味しく食べる料理なのであります。いや、やっぱりうまい。お好み焼きは広島に限る。ああ、八昌にも行きたい。うーん。
しかし、お好み焼きだけで終わらせるような俺ではないのだ。ちょっと歩いて気になる店に入る。何が気になったかというと穴子だ。あのですね、江戸前の穴子が一番うまいっていう人が居るけど、そんなのは東京だけで言って欲しい。瀬戸内の穴子のほうが身肉の風味の細かさが圧倒的に上だぞ。江戸前穴子は天ぷらにするのはいい。臭みも抜けるしダイナミックな味になるからね。けれども、焼くとか蒸すとかの料理なら瀬戸内穴子のほうがうまい。俺は今治で産湯をつかい、子供の頃はオフクロに連れられ、熱い今治の夏にずっと滞在してたもんだ。その頃、ばあちゃんのマンションにはまだ行商のオバア達が魚の詰まった背負い籠を背中に売りに来ていた。そういうオバアから穴子を買うと、その場で包丁で捌いてくれ、頭と骨は出しとり用にくれるそうだ。そいつはみりんと醤油で煮込んでツメをつくり、身肉はパリッと焼いておく。焼き上がったらバスバスと一口大に切ってツメを絡めて、白飯の上にばんとのせて食う。この穴子飯の旨さが、おれは30年以上昔のことなのに昨日のことのように思い出される。プルーストのマドレーヌが、俺には瀬戸内の穴子なのだ!
、、、で、広島は瀬戸内なのだよ。活け穴子を穴子ご飯にしてくれる店があったので、今日の〆に入ってみた。上品過ぎるが、まあまあだ。ちゃんと、オーダー後に穴子を焼いてくれたのでよしとする。けど、タレがまだ今ひとつ。やっぱり、今治の家庭で食うあれが、喰いたいぜ。
それにしてもリコーGXRは良く写るね。今日は28mmF2.5 レンズユニットを持ってきたが、なんもせずとも良く写る。しかも割と寄れるのね。明日はシンポジウムで共演の菊川怜ちゃんのスナップを撮りたいが、きっと「あ、事務所通してください」って言われちゃうだろうな。
さてそんなこんなでフロにも入ったので、今日は寝ます。おやすみなさい。久しぶりに昔のようなブログエントリを書いてしまった。こういうのもいいもんだね。
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
本サイトの著作権はやまけんが保持します。出版物・放送等に掲載される場合はご連絡を下さい。トラックバックはご自由に。