ちょっと日が空いちゃいましたが、高知県にシェフ達を連れて行ったよその二。
到着日の午後は、野獣カレーを食べた後、山の上へ。高知県が誇る地鶏品種、土佐ジローの生産農家の池上さんのところへ行く。彼女とは以前、土佐ジロー生産者の会で会ったことがあるのだけども、周りからも一目置かれている女性生産者であった。
地鶏の生産者は、とくに高知ではそれほど大規模にやっているところは少ない。みな決まった配合飼料にプラスして、青草や野菜や様々な食物残渣などを独自に設計してあげている。鶏の味は鶏の品種×餌×育て方で決まるが、僕が観たところ女性が目を配っているところは、鶏が落ち着いて育っている。女性ならではの気配りが快適さを増しているように思うのだ。実際、井野町の山中の斜面にネットを張っただけの飼育場に入っても、鶏たちが驚いてバサバサと逃げたりしない。実に精神状態の落ち着いた鶏ばかりだ。
「ふうーーーーん、この鶏の肉、食べてみたいねぇ」とだれもが言う。そうでしょ!
実は採卵用の鶏は400日以上生きるので、肉にするとちょっと堅くて食べにくくなるものだ。さきの過去ログにあった畑山の小松さんのところでは、最初からオスの雛を肉用に飼っているので、ほどよい時期に出荷できるが、池上さんのものは完全に卵採り用だからそうもいかない。
「でも、年に数回、廃用の鶏をさばいてはいるんです。今度、送りますね」
と驚いたような顔の池上ちゃん。よかったですな!
産卵スペースへ行くと、ほやほやの卵を抱いた子が、「クワーーーーーッ」と僕らを威嚇してくる。じゃましてゴメンよ。
鶏は家畜の中でも非常に撮影しにくい被写体だ。牛はのっそり、豚は動きは速いけどなんとか追従できるが、鶏の素早さは、オートフォーカスの性能が良くないとピントが決まらない。僕のウデではマニュアルフォーカスで合わせるのは無理だ。
イケメンシェフ達が池上ちゃんを囲む。よかったねぇ~ この後すでに希望したシェフ達に土佐ジローの肉が届いたらしい。高良シェフは「オス肉を試してみたい!」という、さらなる探求心が働いたようだ。
この後、日向夏の生産者さんの圃場へ移動。
いかつい顔したお父さんが、奥様を紹介するときの言葉。
「僕の、とおっても大切な、奥さんです。」
一同、あまりの素敵さにどよめく。
やっぱり高知県では女性のほうが強いのである。短時間しかみられず申し訳ありません!
お次は日本酒、亀泉だ。
この後ろ姿は、宮崎からかけつけたフーデリーの宮田武虎。二,三月に高知フェアをやるということで、急遽参戦。
社長さんじきじきに、みなに利き酒をふるまってくれる。
いちどう、去りがたし。10種以上の酒を口に含み、、、いや、呑み、半分酩酊状態で蔵を後にしたのである!ごちそうさまでした!
さて、お次はいよいよ土佐あかうし「優男」のところへ向かう。
このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
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