2011年11月 7日 from 食材
先日まで、大地を守る会のカタログ誌「ツチオーネ」に、僕が大地の食材で気に入っているもの、または初めて食べたもののコラムを8回にわたって書いた。せっかくなので、それを増補改訂して掲載します。嬉しいことに、書いている素材のほとんどが、大地を守る会のWeb販売で購入することが可能。僕がアフィリエイトで儲かるとかは一切無いので、ご安心を(笑)
※ただし残念ながら今週は、大地を守る会のWeb通販ではカレー粉はでていない模様だ。
僕にとってカレーとは飲み物のようなもの。知らない店があれば必ず入っちゃうし、家でもカレーをよく作る。ルーから作ることも多いので、カレーパウダーは各種揃えている。カレーパウダーはいうまでもなくメーカーによって香りや味わいが違うが、大地のカレーパウダーは実に玄人好みな味で驚く。と、いうのも奄美大島のウコン(ターメリック)が効いているのか、“苦み”の使い方がとても佳いのだ。
実はカレールーのメーカーは味に深みを出すため、意図的に苦みを加えるという話を訊いたことがある。開発担当者が「もうちょっと複雑でコクのある味にしたい」と思った時、最初に投入するのが「苦み」成分なのだそうだ。カレーの味が決まらないとき、チョコレートやコーヒーを少し加えるといい、という話もあるが、それは真実なのかもしれない。
さて、大地を守る会の、複雑玄妙な味わいのカレーパウダーには強い食感、しっかりした味と香りのある素材が合う。そこで北浦シャモのモモ肉とセロリ、タマネギをカレー炒めにした。セロリと肉のカレー炒めは、僕にとって人生最初の農業の師匠であるぽっこわぱ農園にて、名コックでもあるヨシコさんが作ってくれたものだ。その時はたしかマトンと一緒に炒めていた。強い香りのするマトンとセロリだから、両者をねじ伏せるためにはカレー粉のごとき強い香りのリーダーが必要なのだ。逆に言えば、個性的なカレー粉にはやはり、強い個性をもつ素材が合うと言うことだろう。
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本エントリは、大地を守る会のカタログ「ツチオーネ」2011年140号に掲載したコラム に加筆・修正を加えています。
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このWebはいわゆるグルメではありません。味や価格だけではない「よい食事」とは何かを追求するためにひたすら食い倒れる記録です。私の嗜好に合う人しか楽しめないと思いますがあしからず。
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