初日の夜から素敵なローカルハワイアンの洗礼 フライドライスは炒飯にあらず、これはコックリ甘やかなハワイオリジナル味付け焼きご飯だぜ! ローカルレストラン「サイドストリートイン」にノックアウトの夜!

2011年10月13日 from 出張

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さて、マヨネーズたっぷりのホットドックに分厚いパティのハンバーガーを食って、あんましお腹が空いてないけれども、夕食の時間である。実はこんな風に、まだ前の飯が胃袋に残ってるんだけど次の飯の時間がきたるという状態がこの後も続く(笑)

「今日の夜飯はね、ハワイのローカルレストランに行くから!もう、こっちの地元の人たちしか行かないいい店なんだよ!」

といわれるが、実は初ハワイの僕には「ローカル」という言葉の意味がよくわからなかった。ハワイ通の人はご存じの通り、もともとこの地は独立した王国だった。それが様々な経緯からアメリカ合衆国の一州になり、食文化もアメリカのそれがドワッと入ってきて、そうとうにミックスされた。そのうえ日本からの大規模な移民もあり、食文化のミクスチャーはさらに進んだ。そうして紡ぎ出されたハワイの食文化は、もともとの気候・土壌がもたらす潤沢な素材と、大陸の新興食文化、そしてローカライズされた和食の影響をすべて併せ持った特殊なものになったのだ。なんだか日本の南にも似た経緯をもつ食文化がありますネ。

んで、ハワイを訪れる多くのアングロサクソンは観光地にてコンチネンタルな食事を中心にしているわけだけども、一歩(てほど近くでもないけど)裏路地に入ると、ロコつまり地元の人が食べるレストランがある。その中でも、ハワイ中の飲食店のベストにも輝いたことがある名店が、今日行く「Side Street Inn」だ。

村岡さんがタクシーの運ちゃんに「サイドストリートインね、古い方の店に行って!」とオーダー。超人気のこの店、しばらく前に新店を出しているのだそうだ。ヒルトンから10分ほどで降ろされたところは、割と端正なたたずまいのビル。

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ここで村岡さん、予約を確認するが、、、「なんか、予約が通ってないって言ってる。おかしいなぁ」

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待ち人もおらず、なんかおかしいねといってたら真相判明。タクシーの運ちゃんに「古い方の店」と言っていたにも関わらず、新店の方に来てしまっていたのだ! なんだよ~ハワイのタクシーは信用できんなぁ、、、

ということで再度移動、着いたのは、、、実に何というか、ほんとうの「サイドストリート」って感じの裏路地である!

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ホント、裏通りの食堂って感じ! しかしこの店が、予約がないと普通は入れないくらいの大人気店だというのだ。

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店に入った時は空席もあったけれども、またたくまにこれが埋まっていった!確かに人気店だ!この店で、村岡さんのビジネス上のお仲間である鈴木夫妻と落ち合う。鈴木さんは神奈川で飲食店と食材卸を展開する方だ。

「今度、海軍カレー食べに来てくださいよ!」

あっ 行きます行きます~!

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コナの地ビールをいただきつつ、メニューはハワイ経験の長い方々におまかせ。と思ったら出てきた一皿目で思わずにんまり。

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「やまけんさん、これなんだかわかります?エダマメを茹でただけじゃなくて、たっぷりのニンニクで油炒めしてるんですよ!これがこっちの食べ方で、フレーバーはまだいろいろあるんです。」

いやこれ、おもしろいねぇ!

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たっぷりの油と、いかにもテキトーに刻まれたニンニクが絡まった枝豆。この枝豆はハワイ産なんだろうか?日本の黒崎茶豆などからすれば大味、けれども大ぶりな豆にだっくだくのニンニク香が絡まって、実に蠱惑的!ビールがしがしの味なのである!

そして、我が愛しのアヒポケ。

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マグロのぶつ切りを、ハワイ風の味でヅケにしたサラダである。僕はこれを、八丁堀にある「ラティーノ」でしょっちゅう食べていた。サーフィン好きのマスターやスタッフが日本風においしくアレンジした、ライスサラダ風のアヒポケ。

マスターが「ハワイだともっとうまいよ!」と言っていたのを、ようやく食べることができた!これがまた、実にハワイの、いい意味でゆる~い味付けでよろしいのダ。江戸前の醤油ほどにはキリッとしていない。アミノ酸度もなんとなく低いような印象。そんなハワイの地醤油やその他調味料で味付けされたアヒポケ、緩やかに食べ続けていたい味だ。ちなみにこの滞在中、僕は現地マスターおすすめのアヒポケに悶絶することになるのだが、ここでの体験はまさにそこへ近づく一歩であった。

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これ、なんて言ったかなぁ、忘れてしまった。豚肉を柔らかく甘辛く煮てほぐした身のようなのが、中華まんじゅうに挟まっている。これに、甘酸っぱいソースをチョイとかけて頬張るのがまたうまい。

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それと、このサイドストリートインの名物料理といわれているのがこれ。

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豚リブのパイコー、とでもいうんだろうか、メニューみてないのでわからなくてごめん。ガリンと強めに揚がっていて、食感が楽しい。

しかし!

なんといっても僕がこの店でぶっ飛ぶほどにうまいと感じてしまったのが、これだ!

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これこそ、サイドストリートインを訪れる誰もが頼むという、名物中の名物「フライドライス」。

炒飯だろ!?と言うなかれ。ぱっと見だけで全然違うのがおわかりだろう? まずは、具材がとにかくムッチャクチャにたくさん入っている。肉モノだけでもチャーシューを刻んだの、ハワイアンが愛するというポルトガルソーセージなるニンニク風味ソーセージの刻んだの、ランチョンミート風のが入ってる。それににんじん、グリーンピース、オニオン、刻み青ネギなどが、申し訳程度じゃなくどかっと入ってる。

しかも、第2の特徴として、とにかく味が濃い!ハワイ特有のアロハ醤油はもちろんと思うが、そのほか中華ベースだろうと思われる甘辛調味料がドッカーンとぶち込まれているような印象だ。

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このフライドライスがやたらめっぽう旨い! 旨い旨いうまい!とどかどか食い進んでしまった。はっと気がつくといつものごとく対面から「すごい食べるんですねぇ~」という声をいただく。いや、我を忘れてしまいました。

このフライドライス、炒飯ではない。ほんと、ハワイのローカルフードだね。以後、どこへ行ってもフライドライスを頼むようになってしまったのだけれども、最終的にもっともおいしいと思ったのは、このサイドストリートインのものだ。

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そうそう、このアサリ炒めも旨かった。これにもポルトガルソーセージが一緒に入ってる。貝とソーセージ?こいつがまた旨いんだ。美味悦楽。

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これは現地の人が愛するマルガリータ。グラスの縁に着いてるのは、塩ではなくてなにか柑橘系のパウダー。スッパ甘でおいしい!

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デザートはもちろん超甘スイーツです。

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これは「ピーナツバターチョコレートケーキ、アイスクリーム乗せ」なる、恐ろしい食べ物(笑) 甘党の親友・しんのすけに食わせてやりたい。

そんな衝撃のローカルハワイアンの夜であったのでした。

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旨かったぁ!